南相馬市の『みらい農業学校』:次世代の農業人材を育成する拠点
福島県南相馬市が、2024年度に向けた『みらい農業学校』の第3期生募集を開始しました。この農業ソーシャルベンチャー、株式会社マイファームが運営する学校は、農業の基礎を学び、雇用就農を目指す実践的なプログラムを提供しています。
学校の背景と目的
東日本大震災後の農地再編や農業後継者不足という深刻な課題に直面する南相馬市。この学校は、地域農業の復興を進めるための次世代育成の拠点として設立されました。これを受け、マイファームと市が手を組み、若者を中心に新たな農業人材を養成することを目指しています。
募集概要
2024年4月から始まる第3期の開校に向け、以下のような条件で生徒を募集中です。
- - 期間: 2024年4月から2025年3月までの1年間(2学期制)
- - 受講時間: 1,561時間(週5日程度の全日制)
- - 定員: 15名
- - 入学要件: 特に年齢制限はないが、高校卒業程度の学力が必要
- - 受講料: 300,000円(税込)
- - 出願期間: 2023年7月1日から2024年2月27日まで(定員に達し次第締切)
さらに、入学者には市営住宅のあっせんや移住サポートも提供され、加えて国の「就農準備資金」の認定機関にもなっています。
学校の特長
『みらい農業学校』では、農業の主な就業形態を「独立就農」と「雇用就農」に分け、特に雇用就農に焦点を当てたカリキュラムを展開しています。近年、農業希望者の約6割が雇用就農を選んでおり、より安定した収入を目指す中でのニーズに応えています。
主なカリキュラム
1.
農業の原理・原則を学ぶ
農業の本質を理解し、様々な環境に対応可能な土台を築くことが重要です。
2.
農業機械操作
実践的に農業機械を用いた技術を習得し、即戦力となるスキルを養います。
3.
スマート農業の実践
ドローンやセンシング技術など最新機器の運用だけでなく、データ解析による活用も学びます。
4.
自分に合う農業を見つける
農業法人での研修を通じて自分に最適な農業分野を見つける手助けを行います。
卒業生の進路
先日、第1期生の卒業式が行われ、卒業生たちはそれぞれが見つけた農業の道を進み始めています。南相馬市やその近隣での雇用就農に加え、独立就農を果たした卒業生もおり、彼らの経験は後に続く生徒たちにとっての大きな手本となることでしょう。
学校説明会
南相馬市の魅力や学校の詳細を知るために、現地またはオンラインで説明会を開催しています。興味がある方は、ぜひ公式HPをチェックしてみてください。
結論
『みらい農業学校』は、南相馬市の地域農業を支える未来の担い手を育成する重要な教育機関です。地域のサポートが充実している中で、安心して農業に従事できる環境が整っています。これからの日本の農業を担う新しい世代が、ここから多くの学びと経験を得ることが期待されます。