新たな脅威を秘めた「赤」の物語
人類が最初に名付けた色、赤。その特別な色が持つ意味と歴史に迫る新刊『色の物語 赤』が、2024年11月11日に翔泳社から発売されます。著者はフランス人美術史研究家のヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン。彼女は赤が文化や感情にどのように根付いているのかを、古今の著名な芸術作品を通じて描き出しています。
「赤」とはどのような色か?
赤は火や血の色として、人間の根源的な感情を反映する色です。この色は古代の洞窟壁画においてもその存在を示しており、生命の象徴であると同時に死をも意味します。赤は人々の心に深く根ざし、他の色彩とは一線を画する特異な地位を築いてきました。
美術作品に見る赤の使われ方
本書では赤がどのように美術に利用されてきたのかを様々な作品を通じて洗い出します。ポンペイの壁画から始まり、マティスの《赤いアトリエ》や、ゴーギャンの深紅の犬、モンドリアンとロスコの作品など、赤を象徴とする数々の名作が収められています。これらの作品を通じて、赤が持つ魅力や文化的な象徴性が明らかにされます。
多面的な色「赤」の象徴性
赤は宗教的にも善悪を表すなど、多様な意味を持ちます。そのため、赤という色は時には王権の象徴であり、他方では革命や抵抗のシンボルともなることがあります。たとえば、火を連想させるこの色は、争いや情熱を表す一方で、温かみや愛情を示す要素も持ち合わせています。
『色の物語』シリーズの特性
この新作は、「色の物語」シリーズの4冊目に当たり、これまでに「青」「ピンク」「黒」が刊行されており、今後「ゴールド」の出版も予定されています。シリーズはそれぞれの色がどのように実際の生活やアートに影響を与えているかを美しいビジュアルとグラフィックで解説しています。
書籍の詳細
『色の物語 赤』の詳細なリリースは次の通りです:
- - 著者: ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン
- - 翻訳者: 丸山 有美
- - 発売日: 2024年11月11日
- - 価格: 3,300円(本体3000円+税10%)
- - 判型: B5変・108ページ
全国の書店やネット書店で発売予定です。ぜひ、その魅力を直接手に取って体感してください。