熊本県で初導入の大型EVバス
熊本県内において初めての大型EVバス「日野ブルーリボン Z EV」が、2026年3月から阿蘇くまもと空港と熊本市内を結ぶ空港リムジンバスとして運行を開始することが決定されました。この取り組みは、九州産交バス株式会社、熊本日野自動車、九州電力、芙蓉総合リースの連携によって実現しました。
脱炭素社会への貢献
九州電力と芙蓉オートリースは、カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現を目指し、自治体や企業向けにEVバスの導入を支援しています。今回のEVバス導入は、それらの取り組みの一環として位置付けられています。
このバスは計2台が導入され、乗車定員は65名(座席は23席)を実現しています。特筆すべき点は、車内のバリアフリー設計で、すべての乗客が安心して利用できるフルフラットフロアを採用しています。これにより、子供からシニアまで、また身体に不自由を抱える方々にも優しい移動手段が提供されることになります。
充電体制と運営支援
運行を支えるのは、九州電力とその関連企業です。EVバスの運行には、最大出力120kWの急速充電器が設備され、充電状況や電力使用量が可視化される仕組みが整っています。また、充電マネジメントシステムにより、それぞれの運行スケジュールに応じた充電計画が可能となり、無駄な充電を抑制し、バッテリーの寿命も延ばすことが期待されます。
災害時の役割と地域防災
さらに、本EVバスは災害時の電力供給源としても機能します。停電時には、避難所や地域施設へ電力を供給することが可能です。空港リムジンバスという公共交通機関としての役割を超えて、次世代の交通システムとして地域防災機能の強化にも寄与することが見込まれています。
未来への期待
「日野ブルーリボン Z EV」の導入は、熊本地域全体のEVシフトを加速させるとともに、地域の持続可能な交通インフラの構築に対する大きな一歩となります。今後の展開を通じて、多くの人々がより快適で環境に優しい移動手段を享受できることに期待が寄せられています。地域の皆様に支えられながら、未来に向けた新たな交通モデルを築いていく所存です。