不登校の少年が出会ったバレエの美しき残酷さ ── 漫画『氷の鱗』が連載開始

漫画『氷の鱗』が描くバレエの頂点と少年の成長

不登校の少年が、運命的な出会いを経て生き方を変えていくストーリーが、2025年9月26日からWeb漫画サイト『くらげバンチ』で始まります。この作品、タイトルを『氷の鱗』といい、原作は岩井勇樹、作画はJiccoが手がけています。

物語は北海道を舞台に展開され、主人公の真央は他人との関係構築が苦手で引きこもりがち。彼の毎日は、絵を描くことで彩られ、現実逃避とも言える日々が続きます。しかし、そんな彼の平穏な生活は、ある日突然崩れ去ります。実家の飲食店の手伝いで札幌のバレエスタジオを訪れた彼は、そこで目にした「国内屈指のプロバレエダンサー」の美しい踊りに心を奪われるのです。

真央の人生を変えたバレエの舞台

真央が立ち会ったバレエパフォーマンスは、ただのダンスではなく彼の人生の転機となります。美しさと同時に持つその残酷さに、彼は深く心を惹かれ、自分自身の中に潜む感情に向き合うことになります。「残酷であるほど、命は美しい」というフレーズは、この作品の核心を突いています。真央は、深い情熱を抱きながら、バレエの世界を通じて自己を見つけ出そうとしていくのです。

この漫画は、主人公の成長物語であると同時に、自己実現や人間関係の難しさ、社会との接点の探し方についても考えさせられます。真央は、バレエと出会ったことにより、少しずつ周囲との関係を築いていく姿が描かれており、読者も彼の成長を共感しながら進めていくことでしょう。

原作者と作画者の魅力

原作の岩井勇樹さんは、鋭い感受性と思慮深さでキャラクターの心情を描写します。彼の作品はしばしば読者に深く考えさせる要素を持ち、その独特な視点が支持されています。一方、作画を担当するJiccoさんは、美しい線画と精緻な表現力で、バレエの動きや情感を見事に表現します。彼女の絵は、登場人物たちの心の動きやバレエの美しさを引き立てるため、特に注目に値します。