ウェルビーイング調査
2025-10-16 10:23:24

ウェルビーイングの認知度が向上も、就業者の幸福感は微減傾向

ウェルビーイングの認知度の向上と就業者の幸福感の微減



2025年に実施された「はたらく人のウェルビーイング実態調査」の結果が、㈱パーソル総合研究所から発表されました。本調査では、ウェルビーイングという概念の認知度が2023年からの2年間で倍増し、27.1%に達したことが報告されています。一方で、仕事を通じて感じる幸福感は微減傾向にあることが示されており、就業者の幸福感は男女を問わず減少傾向にあるとされます。

認知度の向上とその影響


近年、ビジネスパーソンの間では「ウェルビーイング」という言葉が広まりつつあります。今回の調査によれば、ウェルビーイングの認知度は「エンゲージメント」を上回り、一定の浸透が見られることがわかりました。具体的には、「ウェルビーイング」と答えた人数が2023年時点での15.9%から増加し、意味を知っている割合が27.1%となったのです。

しかし、明るい結果がある一方、就業者が感じる幸福感は低下しているという現実があります。幸福感を自覚している人の割合が2020年時点での40.8%から減少し、逆に不幸感を感じると答えた人は増加傾向にあります。このことは、仕事を通じた主観的な幸福感が全般的に悪化していることを意味しています。

次世代への影響


さらに調査は次世代の労働観にも着目しており、学生に対するコリジョンも行われました。学生の意見では、「自由に使えるお金」「生活の糧」「趣味や欲しいもののため」という経済的な観点が強く表れ、「幸せそう」な親の姿に対するポジティブな印象が質問されました。全体で36.2%の学生が「幸せそうだ」と回答したものの、23.3%は「幸せそうではない」と考えています。

この結果は、親の働く姿が子どもに与える影響を示唆しており、はたらくことへの理解や未来への期待感に大きな影響を与えています。

幸福感に影響を与える要因


この調査では、幸福感や不幸感に関する7つの因子が取り上げられました。幸せを実感するための因子は、「役割認識因子」を除き全体的に低下傾向にあります。特に、「評価不満因子」など、正当に評価されないと感じる要因が強く影響していることも浮き彫りになりました。

また、就業者たちは「リフレッシュ因子」が最も重要だと感じていることが確認され、リフレッシュを重視するあまり、他の因子の重要性を過小評価している可能性が指摘されています。

ウェルビーイングのトランジション


就業者の幸せを左右する要因にはライフステージごとにトランジションが存在します。2020年から2025年にかけて、様々なライフイベントが影響し、50代や60代では新たな要因が加わる傾向が見られました。分析によると、職業生活の幸福感は、加齢や人生経験によっても変化することが多く、大きなイベントがその契機となることもわかりました。

自己理解と成長の重要性


幸福感を高めるためには、個々の体験を通じて自己理解を深めることが重要です。今回の調査では、就業者が自らの幸福感を実感し、社会とのつながりや貢献を感じることが、持続的な職業生活ウェルビーイングに繋がることが確認されました。

まとめ


株式会社パーソル総合研究所が実施した「はたらく人のウェルビーイング実態調査」は、就業者におけるウェルビーイングの実態を探る重要な指針となりました。ウェルビーイングの認知が進む一方で、就業者の幸福感が低下している現状には注意が必要です。今後も企業はこの調査を参考にして、労働環境の在り方を見直し、より良い働き方を模索していく必要があります。


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会社情報

会社名
株式会社パーソル総合研究所
住所
東京都江東区豊洲三丁目2番20号豊洲フロント7階
電話番号

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