『法華経』日本語訳 第5刷発行
株式会社佼成出版社が、著者ひろさちやによる『法華経』の日本語訳を増刷し、第5刷を発行しました。この本は、仏教の古典である『法華経』を、読者が自由に楽しむことができるように再構成されています。著者はまえがきで、「好き勝手に『法華経』を読んでください」と呼びかけており、読者の自主的な解釈を促進する内容となっています。
読者に開かれた『法華経』
本書では、従来の経典に馴染みのない読者でも親しみやすいよう、以下の3点に配慮しています。まず、散文的な韻文の省略により読みやすさを追求。また、会話文において話者を明確にし、誤解を避ける工夫がなされています。そして、著者自身の解釈は加えず、読者自身が解釈を行う余地を残しています。こうした配慮により、今までとは違った視点から『法華経』に触れることができます。
法華経三部作の魅力
佼成出版社では、この『法華経』日本語訳の他にも、同じ著者による関連書籍『〈法華経〉の世界』や『〈法華経〉の真実』も出版しています。これらの書籍は、段階的に『法華経』の理解を深めるための必読の一冊となっています。特に、『法華経』独自の視点、すなわち「大宇宙の真理」として捉える考え方は、本書を通じてさらなる解明がなされます。
非常に多様な解釈
『法華経』は、その性質上さまざまな解釈が可能です。著者は「SF小説や漫画的な読み方でもよい」と強調しており、これはまさに『法華経』の魅力の一つです。古典的な文献が持つ堅苦しい印象を払拭し、読者が自分自身の経験や背景に照らして新たな視点を見つけることを奨励しています。
用語解説で安心
また、巻末には用語解説が付されており、仏教についての知識がない読者でも安心して読み始められる工夫が施されています。これにより、より多くの人々が『法華経』に親しむことができ、この古典から得られる深い知識や思想を自分のものとして吸収できるでしょう。
著者ひろさちやについて
著者のひろさちやは、1936年に大阪に生まれ、東京大学で印度哲学を学びました。その後、気象大学校の教授を務め、多くの著作を残しています。彼の作品は、仏教に対する深い理解をもとにしたもので、難解とされるテーマにもかかわらず、読者が手に取りやすいものを提供することに努めてきました。
書籍情報
- - 価格:1,980円(税込)
- - 仕様:四六判/288ページ
興味のある方は、佼成出版社の公式サイトや書店でぜひ手に取ってみてください。新たな視点から『法華経』を楽しむ機会が提供されています。