マイナビが発表した2025年7-9月の正社員初年度年収レポートの概要

最新の平均初年度年収と求人状況

2025年7月から9月にかけての調査で、株式会社マイナビが発表したレポートによると、日本の正社員の平均初年度年収は496.6万円に達し、前年同時期と比較して27.1万円の増加を果たしました。この結果は、過去最高額を更新するものとなりました。

未経験者と経験者の収入差

未経験者向け求人の平均初年度年収は448.2万円、経験者向けは560.2万円で、二種類の求人の間には112.0万円という大きな差が見受けられます。この差は前年の99.0万円からさらに13.0万円拡大しており、経験者向けの求人の評価が高まっている背景が伺えます。この流れは企業が即戦力人材を求めていることを示しており、給与面での競争も激化しています。

求人件数の急増

また、正社員の求人件数は2023年平均比で164.6％に達し、前年同時期の115.8％から大幅に改善しました。このことから、採用市場は現在非常に活況を呈していると言えます。特に、未経験者向けの求人は56.8％を占め、経験者向けも43.2％と顕著な増加傾向にあります。求人への応募数も125.3％と、前年同時期の118.1％からは7.2ポイントの向上を見せています。

業種別年収の特徴

業種による初年度年収の違いも興味深いです。IT・通信・インターネット業界では572.1万円が平均で、次に金融・保険が560.5万円、コンサルティングが545.4万円と続いています。これは、AIやテクノロジーを活用して新たな経営課題を解決しようとする企業の努力を反映していると言えます。特に、IT業界では在宅勤務が普及する一方で、出社回帰の動きも見られ、今後の求人状況に対する影響が注目されています。

結論

今回の調査によって、未経験者と経験者の年収の差が拡大していることが示されましたが、いずれのカテゴリーでも年収が上昇している点はプラス要素と捉えられるでしょう。企業は優れた人材を確保するため、応募者に対してより魅力的な労働条件を提供する必要性があります。2025年以降もこの傾向が続くことが期待されます。採用市場の状況については引き続き注目が必要です。