オーラルライフプロジェクトの概要
このたび、株式会社SCOグループが新たなプロジェクト「オーラルライフプロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトは、口腔内の健康が全身の健康に与える影響を広く認識してもらうことを目指しています。
発足の背景
近年、厚生労働省が実施した「令和4年 歯科疾患実態調査」結果によると、若年層における虫歯の割合が低下している一方で、全体の約半数が歯周病にかかっている現状が示されています。また、一年間の歯科検診を受けた人の割合は58%にとどまり、これは約3人に1人が定期的な歯科チェックを受けていないことを意味します。このことから、予防歯科や定期的な歯科メンテナンスが必要であることが強調されています。
2004年の研究では、定期的な歯科メンテナンスを受け続けることが、将来的な歯の本数に影響を及ぼすことがわかっています。そこでプロジェクトは、「予防歯科」の重要性を理解し、広めていくことを目指して活動を開始します。
目的
「オーラルライフプロジェクト」の主な目的は、より多くの人々が歯科医院に定期的に通うことを促進し、その結果として口腔内だけではなく全体的な健康を向上させ、健康寿命を延ばすことです。
具体的な活動内容
プロジェクトでは以下の活動を通じて歯科医療に関する情報を発信します。
- - Webサイトでの情報発信: 一般消費者に向けた、口腔内の健康や歯科医療に関する専門家によるコラムやデータを提供します。
- - ナッジ理論の導入: 「痛みを感じてから歯科医院に行く」という考え方を変え、症状がない時からも定期的な受診を促すための実証研究を行います。この研究では、環境や情報提示を工夫することで人々の行動をそっと促す手法を活用し、得られた知見を日本全体の歯科健診の受診率向上に役立てていきます。
発足日と参画者紹介
「オーラルライフプロジェクト」は2025年6月4日に発足します。事務局を務めるのはSCOグループで、以下の専門家が参加しています。
築山 鉄平 先生
- - つきやま歯科医院 総院長
- - 九州大学歯学部卒業後、ボストンのタフツ大学で歯周病の専門医として研修。高い評価を受ける歯科医師。
井上 敬介 先生
- - 医療法人真稜会 I Dental Clinic 理事長
- - 愛知県常滑市で伝統ある歯科医院の四代目。予防歯科に力を入れており、地域と全国に独自のメソッドを広めています。
竹林 正樹 先生
- - 青森大学 客員教授
- - 健康科学の専門家として、行動経済学を用いた研究に取り組み、ナッジ理論の普及に寄与しています。
SCOグループについて
SCOグループは、テクノロジーを活用し「105年活きる」社会を目指す企業です。歯科医院向けのプロダクトを提供し、予防診療の普及を推進しています。歯科医師や衛生士が質高い治療に専念できる環境作りを行い、国民全体の健康増進に貢献することが目的です。
総じて「オーラルライフプロジェクト」は、口腔内の健康と全身の健康が密接に関連していることを示す新しい取り組みです。今後の展開に期待が寄せられています。