中古オフィス家具市場の動向分析
株式会社オフィスバスターズが発表した2025年5月の「中古オフィス家具指数」をもとに、今月の市場動向や各商材の価格変動について詳しく見ていきます。特に都内の空室率の減少やそれに伴う賃料の上昇が、今後のオフィス移転状況にどのように影響を与えるのか注目されます。
1. マーケット全体の動向
5月の都内主要5区での空室率は3.56%と、前月比で0.17%の減少を記録しました。この減少は、賃料の上昇にともない、物件の空きが少なくなってきていることを指し示しています。具体的に言えば、賃料はわずか21円の増加に留まったものの、需給バランスが変化している様子が伺えます。また、有効求人倍率も1.26倍に改善したことで、失業率は横ばいとなっており、全体的には雇用環境が緩やかに改善していることが確認できました。
このような状況の中で、オフィス移転を希望する企業からは、選択肢が少ないために移転をためらう声が多く聞かれるようになっています。これにより、今後も外部環境の影響で移転のタイミングを見極める状況が続くと予想されます。
2. 商材ごとの販売価格と傾向
チェア
販売価格は293円増加し、昨年と比べると1,151円の減少が見られました。特に5,000~10,000円の比較的安価なチェアの販売が活発になっており、色のトレンドもオフィスを連想させないペールトーンといった柔らかいものにシフトしています。
デスク
フリーアドレスデスクの人気は依然として高く、販売価格は512円減少。レイアウト変更が容易なワークテーブルの需要も増加しています。これにより、新しい働き方に応じた柔軟性が求められるようになっています。
書庫・ロッカー
書庫の販売価格は761円、ロッカーは130円それぞれ減少。書庫に関しては未使用時のリユース需要が高まっているため、中古市場での活発な動きが見られます。また、特にロッカーは個人用や更衣用の買い増しが顕著に増えており、長期休暇後のニーズが影響していると考えられます。
テーブル
テーブルに関しては873円の増加が見られ、特にスタックテーブルと会議用チェアのセット販売が伸びています。研修用の需要が高まっている影響から、テーブル関連の商品に対する問い合わせも増加中です。
3. 5月の経済全体の見通し
今月は人の流れが落ち着きつつある一方で、多くのお問い合わせを頂いています。特に新規出店よりも既存の拠点での買い増しを希望する動きが目立ち、特にロッカーニーズの高まりが市場に影響を与えている印象です。これからの季節も長期休暇からのニーズが続く中、個人からの問い合わせが増える傾向が続くでしょう。
4. 調査概要
このデータはオフィスバスターズが独自に行った調査に基づいており、2025年5月の販売実績をもとに算出したものです。対象は当社が取り扱う各種オフィス家具であり、信頼性の高いデータを提供しています。
お問い合わせ先
株式会社オフィスバスターズ
マーケティング委員会担当:室矢
TEL: 03-6262-3155
受付時間 (平日) 9:00〜18:00
様々な商材に対するニーズが高まる中、オフィス家具市場は新たなフェーズに突入しています。今後の動向を注視し続ける必要があります。