最近の研究によると、LIXILが開発した浄水で調製された顆粒だしは、一般的な水道水よりも不快臭が少ないことが判明しました。この研究は、家庭で広く使用される顆粒だしの品質向上につながる重要な発見です。
LIXILは、生活の質を向上させるために、水の価値を高める技術の開発に取り組んでいる企業です。水まわり製品のリーディングカンパニーとしての位置付けを有し、浄水技術を駆使した製品が日常生活にどのように影響を及ぼすかを探求しています。
今回の研究では、鶏ガラ、かつお、こんぶの3種類の顆粒だしについて、浄水と水道水それぞれから調製し、香気成分を比較しました。結果として、鶏ガラの場合、水道水では浄水に比べ、特定の不快臭を引き起こすアルデヒド類が多く検出されました。具体的には、イソブチルアルデヒド、2-メチルブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、1-ビニルアジリジンといった物質が挙げられ、これは顆粒だしの香りに重大な影響を与える可能性があります。
また、かつおやこんぶに関しても同様に、水道水の方が不快臭の原因となる物質が多いことが確認されました。この調査から、顆粒だしの種類によって水道水の影響の度合いが異なることが明らかになり、特に鶏ガラにおいてその影響が顕著でした。
水道水に含まれる残留塩素の濃度が不快臭の原因物質の生成に影響を与えることも確認できました。残留塩素の濃度が高まるにつれて、顆粒だしに含まれる不快臭物質が増加する傾向が見られたのです。このため、浄水を使用することが、顆粒だし本来の香りを引き立てるために非常に重要であるということが証明されました。
LIXILはこの研究結果をもとに、さらなる浄水技術の開発に注力し、豊かで快適な住まいの実現に向けて取り組んでいく方針です。製品の改良により、健康的で豊かな食生活を支えることが期待されています。
LIXILは、水まわり製品のみならず、さまざまな建材製品も手掛けており、世界150カ国以上で事業を展開しています。約53,000人の従業員を抱え、日常生活に密接に関わる製品を提供し、快適な住環境を提供することを目指しています。2024年3月期には、1兆4,832億円の連結売上高が計上される見込みです。
今後もLIXILは、生活者の視点に立った製品開発を通じて、全ての人々の生活の質を向上させることを目指しています。