インスタリムが11億円資金調達、3Dプリント義足事業を拡大

インスタリム、3Dプリント義足事業の新たな展開へ

インスタリム株式会社が、3Dプリント義足製造ソリューションを提供する事業を加速させるために、シリーズBエクステンションラウンドにて約11億円の資金調達を完了しました。この調達は、JIC-VGI、東大IPC、みずほキャピタルを始めとする複数の投資家から行われました。今回の資金によって、インスタリムは今後ウクライナ、インドネシア、ナイジェリアにおける事業展開を計画しています。

3Dプリント義足事業の背景

インスタリムのビジョンは、「必要とする全ての人々が、質の高い義肢装具を手に入れることができる世界を実現する」ことです。このビジョンのもと、同社は日本、インド、フィリピンでの事業を通じて、より多くの人に高品質かつ低価格の3Dプリント義足を提供することを目指しています。

クリニック事業を通じて得られた経験から、フィリピンやインドではすでに5,000本以上の義足が提供され、そのシェアはフィリピンではNo.1を達成しています。また、ライセンス事業として、世界各国の公的機関からも採用されるなど、急速に存在感を増しています。

経済的なインパクト

急増する糖尿病患者の影響で、義足の需要が高まる中、インスタリムは格段に効率的な製造プロセスを構築しました。3Dプリント技術により、製造コストを大幅に削減し、さらに製造能力を飛躍的に向上させることが可能になりました。また、これにより開発途上国においても、高品質な義足を提供することが現実のものとなっています。

多国展開と社会的貢献

資金調達によって、インスタリムは2025年に新たにウクライナとインドネシア、ナイジェリア市場への進出を目指しています。この計画には、現地での製造・販売体制を強化し、義足の供給能力を向上させることが含まれます。また、これにより世界的な義肢装具不足の解決を図るとともに、現地経済の活性化にも寄与することでしょう。

未来を見据えて

インスタリムは2030年に向けて、さらに多くの地域への展開を計画し、質の高い義足を手に入れられない人々を減らすことを目指しています。これからの5年で、グローバルな市場での存在感を増し、多くの人々に希望を与えられる企業として成長することが期待されています。今回の資金調達は、そのための重要な一歩となるでしょう。

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