JFE商事エレクトロニクスが台湾アンデステクノロジーと提携し日本市場に新技術を提供

JFE商事エレクトロニクスと台湾アンデステクノロジーの提携

JFE商事エレクトロニクス株式会社（以下、JFE商事エレクトロニクス）は、台湾を拠点とする半導体設計企業、アンデステクノロジー（Andes Technology）との間で、日本国内における販売エージェント契約を締結したことを発表しました。この提携により、急成長を続ける次世代プロセッサ技術「RISC-V」を日本市場に提供し、AI対応製品の開発やコスト削減を図ることを目的としています。

RISC-V技術の市場背景

昨今、次世代プロセッサ「RISC-V」は、従来のアーキテクチャに代わる革新的な選択肢として、世界中から注目を集めています。2024年には約1,400億円、2029年には約5,400億円と、年平均成長率31.2%での急成長が期待されているこの市場は、AI技術の導入を急ぐ日本の製造業にとって欠かせない存在となっています。特に、コスト競争力を求める中で、高額なライセンス料を必要としない柔軟で経済的な解決策が求められています。

アンデステクノロジーとは

アンデステクノロジーは、RISC-V技術の標準化団体「RISC-V International」の創設メンバーであり、20年以上もプロセッサ技術を提供してきた台湾の企業です。その技術は、すでに世界中で160億個以上の製品に採用されており、400社以上の企業が導入しています。この実績は、アンデステクノロジーがRISC-V分野において確固たる地位を築いていることを示しています。

提供されるソリューションの詳細

JFE商事エレクトロニクスとのパートナーシップにより、以下のような多様なRISC-V IPソリューションが提供されます：

- 高効率MCUからAI向けNPUまで：さまざまなニーズに対応したプロセッサソリューション
- AI向け高性能・高効率ベクトルプロセッサファミリー：特にAI技術に最適化された設計
- 豊富な設定・カスタマイズ機能：各企業の要望に応じた柔軟な対応が可能
- 包括的な開発サポートシステム：安定した導入を促進します

今後の展望と日本企業への影響

この提携により、日本におけるRISC-V技術の普及が加速されることが期待されます。特に、AI、IoT、自動車、オフィスオートメーション（OA）といった分野での活用が重点的に支援され、2026年度までには50社以上の日本企業への導入を目指すとしています。これにより、日本企業の国際競争力が向上し、技術革新にも寄与することが見込まれています。