建築学会賞受賞のランニングスタジアム、移設が完了
最近、障がい者スポーツのために技術とデザインが融合した「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」が、新たなスポーツ施設へと移設を終えました。この移設作業は、太陽工業株式会社が手掛け、わずか6か月で完了しました。新たな名称となるこのスタジアムは、10月12日に東京都江東区にオープンする「livedoor URBAN SPORTS PARK」の一部となります。
スタジアムの背景と設計
このスタジアムは2016年に完成し、当初から障がい者スポーツのトレーニングの場として位置付けられていました。注目すべきは、最新の高機能フッ素樹脂膜材「ETFEフィルム」が日本で初めて大規模に使用されている点です。また、ユニット化された国産カラマツ集成材を使ったアーチ形状のデザインも際立っています。これにより、木造建築の普及促進に寄与し、2017年のみならず、2019年には「建築学会賞」を受賞しています。
新拠点の目的と特徴
移設先の「livedoor URBAN SPORTS PARK」は、東京2020大会でのレガシーを引き継ぎ、「スポーツウェルネス」のモデルエリアとして開発されています。「多目的ゾーン」には屋外アスレチック施設や飲食店が設けられ、さまざまなスポーツを楽しむ環境が整います。さらに、国際的なスポーツイベントで使用されたスケートボード施設や屋内ボルダリング、3x3バスケットボールコートといった設備も設けられる予定です。
太陽工業の取り組み
移設を行った太陽工業株式会社は、大型膜面構造物のリーディングカンパニーとして知られています。同社は経済性だけでなく、施工性やデザイン性にも優れた建築物の提供を目指しており、自社の理念「膜の無限の可能性を引き出し、顧客に感動と快適な環境を届ける」を実現しています。このスタジアムの設計には、武松幸治氏が率いるE.P.A 環境変換装置建築研究所が関与し、構造設計においても同社が重要な役割を果たしています。
新しい時代のスポーツ施設
この移設によって「livedoor URBAN SPORTS PARK」は障がい者スポーツにとっても重要なトレーニングの場となり、未来のスポーツ拠点としての機能が期待されています。移設作業は2024年1月から6月にかけて行われ、建物の解体や移築に関しても配慮された設計が施されています。このような取り組みは、持続可能な社会の実現にも寄与することでしょう。
今後、オープン後の活用状況にも注目が集まります。様々な世代と多様なバックグラウンドを持つ人々が集い、共に楽しむ場所として成長することを期待しています。