新サービス「FAIR」の発表
株式会社Stackは、抽選販売の新サービス「FAIR」を発表しました。このサービスは、マーチャントが自社のECサイトに登録した商品情報や顧客情報を活用し、事前決済に対応した抽選販売を可能にします。これにより、従来の抽選販売が直面していた多くの課題を解消することを目指しています。
開発背景
近年、商品の希少性が高まる中で抽選販売が増加しています。その一方で、マーチャントたちはいくつかの問題に直面しています。まず、手作業での抽選対応が挙げられます。Googleフォームを使った申し込みの受付から、当落の選出まで人力で行うため、担当者のリソースが非常に多く消費されていました。また、従来の事後決済制では当選した顧客に対する支払いを依頼する際に、支払い漏れや拒否が発生し、在庫過剰の原因となっていました。
さらに、抽選販売専用サイトを構築する場合、通常の販売サイトの顧客情報を使えず、過去のロイヤリティーや貢献度に基づいた当落ロジックの構築が困難でした。これにより転売目的のエントリーも増加し、実際の消費者にとって不公平な状況が生じていました。
これらの問題を解決するために開発されたのが「FAIR」です。Shopifyを利用しているマーチャントへの提供が開始されており、今後はさらに多くのECカートに対応する予定です。
サービスの特長
「FAIR」の最大の特長は、事前決済制により、抽選結果発表時に当選者の決済が自動で行われる点です。これにより、代金の回収漏れが防げるだけでなく、顧客にとってもスムーズな購入体験が実現します。
また、従来よりも多様な当落方法を採用しています。今のところ、手動、ランダム、CSVの3パターンから選択可能で、抽選の規模に応じて最適な方法が選べるようになっています。
既存の顧客情報を活用して抽選を行うことで、顧客属性に応じたロジックのカスタマイズが可能です。これにより、より公正な選抜が期待されます。
さらに、Bot対策も強化されています。顧客登録がされていないユーザーはエントリーできない仕組みや、認証コードを用いた本人確認が導入され、不正なエントリーを防止します。
利用料金についても健全な設定がなされています。月額固定費はなく、クレジットカード手数料と売上の1-3%の手数料のみで使用できます。
ユーザーの期待の声
すでに「FAIR」を導入しているマーチャントからのフィードバックも好評です。オーディンの小川氏は、Stack社がこの技術を用いている背景には、数多くのブランドでの豊富な経験が詰まっていると述べ、その完成度を高く評価しています。また、アメアスポーツジャパンの八橋氏は、要件策定段階での協働が今後の販売方法の拡充に繋がっていることを強調しました。
Kineticsの牛川氏は、企業側が容易に正確な抽選を行える点と不正エントリーが抑制される点を挙げ、「FAIR」という名称が示す通り、公平な抽選販売が実現できると語っています。
まとめ
株式会社Stackは、今後もEC事業者が抱える様々な課題を解決し、効率的で効果的な販売方法を提供し続けるとしています。新サービス「FAIR」の導入は、これからの抽選販売のスタンダードとなるでしょう。興味のある方は、FAIRの資料ダウンロードをぜひご利用ください。