薬剤師とがん患者
2025-04-30 11:35:02

薬剤師の介入ががん患者のアウトカム向上に寄与する研究結果に注目

薬剤師の介入ががん患者のアウトカム向上に寄与する研究結果に注目



近年、医療の質向上が求められる中、株式会社カケハシと総合メディカルの共同調査が注目を浴びています。この調査では、薬剤師の介入ががん患者における副作用の改善にどのように寄与しているのかが明らかになりました。特に、定量的な質指標「クオリティ・インディケーター」(QI)が鍵となり、その重要性が再認識されています。

調査の背景



日本における薬剤師の社会的役割が増大する中、薬局での対人業務の質向上を追求する動きが見られます。特に厚生労働省が主導する「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」では、薬剤師の今後のあり方に対する意見が集約されています。そこで注目されたのがQIです。これは医療行為の質を定量的に評価するものであり、病院や薬局のサービス向上に寄与すると期待されています。

その一環として、株式会社カケハシはクラウド型電子薬歴「Musubi」を通じてQIスコアの算出プロセスを開発し、その重要性を示す研究論文を発表しました。

一方、総合メディカルは「がん患者に対する対人業務の質向上」をテーマに、さまざまな施策を実施しています。具体的には、がん専門薬剤師による支援体制の構築や、がん患者に関する対話の場を提供する施策が挙げられます。

調査の概要



本調査では、株式会社カケハシの「Musubi」を用いて薬局薬剤師の介入が患者の生活に与える影響を評価しました。特に注目されたのは、抗がん剤S-1の副作用である「流涙」のケアです。薬剤師は患者の副作用を注意深く監視し、適切な対処法をお伝えする役割を担っています。

調査に参加したのは49店舗の薬局で、専門医療機関連携薬局や一般薬局から成り立っています。流涙の確認頻度や薬剤師の介入による改善効果に関するデータを収集し、QIとアウトカムの相関性を検証しました。

結果と考察



調査の結果、専門医療機関連携薬局では流涙の確認頻度が64.6%であるのに対し、一般薬局ではわずか8.7%という結果が出ました。また、薬剤師による介入で症状が改善した患者の割合は、専門薬局で11.8%となり、一般薬局の20倍以上の差が見られました。この結果は、対人業務の質が薬剤師の専門性に密接に関連していることを示唆しています。

また、プロセス指標とアウトカム指標の相関性が確認されたことで、QIスコアの向上が患者の健康に寄与する可能性があることが示されました。総合メディカルは、今後この調査を基に、薬剤師が一般薬局に情報を提供し、全体のパフォーマンスを高めるプランを模索しています。

Musubiの役割



「Musubi」は薬局における業務支援を革新するツールです。患者とのコミュニケーションを強化し、効率的な服薬指導を実現することで、より良い医療を提供する助けとなります。電子薬歴の作成を自動化し、患者一人ひとりに必要なアドバイスを個別に提供することができます。その結果、薬局業務の効率化と治療効果の向上を図ることができます。

結論



薬剤師による介入ががん患者に与える影響についての調査は、医療現場における新たな指針を提示しました。特にQIの導入が、患者のアウトカム向上に寄与する可能性を示しています。今後、薬局がより効果的なサービスを提供できるよう、さらなる研究と実践が求められるでしょう。医療の質を向上させるため、カケハシは引き続き努力を続けていきます。


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会社情報

会社名
株式会社カケハシ
住所
東京都港区西新橋二丁目8番6号住友不動産日比谷ビル5階
電話番号
03-6825-2058

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