カネカ苫小牧工場の開所
8月26日、株式会社カネカは北海道苫小牧市に新たな医療機器工場を竣工し、開所式を無事に執り行いました。この工場は、同社が54年ぶりに開設した新しい国内事業場で、最新の技術を取り入れた医療機器の生産を行います。
医療機器製造の最前線
苫東工場では、吸着型血液浄化器「レオカーナ®」と吸着型血漿浄化器「リポソーバー®」の製造を行います。これらの製品は、特にASO(閉塞性動脈硬化症)と呼ばれる疾患の治療に用いられる重要な医療機器です。ASOの患者数は糖尿病や慢性腎不全の増加に伴い、世界的に増加しているため、これらの医療器具の生産が重要視されています。
ゼロエネルギーの工場へ
苫東工場は「スマートファクトリー」を掲げており、ロボット技術を活用したラインの完全自動化を実現しています。また、将来的には太陽電池を用いて工場のエネルギー消費量をゼロにする「ゼロエネルギーファクトリー」化を目指しています。この取り組みは、サステナブルな製造を進め、環境への配慮を重視したものです。
医療だけでなく、全体的な事業の拡大を
カネカは苫東工場を新たなMedical事業の拠点として活用し、今後のさらなる事業拡大を検討しています。これは、世界中で健康を支える製品を提供し、すべての人に先端医療が普及することを目指しています。「カネカは世界を健康にする。KANEKA thinks “Wellness First”.」という企業理念のもと、医療の未来を創造していくことを目指しています。
開所式の様子
開所式では、大成建設株式会社の代表取締役社長である相川喜郎氏、苫小牧市副市長の木村淳氏、北海道知事の鈴木直道氏、そして株式会社カネカの代表取締役会長菅原公一氏と社長藤井一彦氏が出席し、工場の完成を祝いました。
新しい苫小牧の工場が、医療機器製造業界でのカネカのさらなる発展に寄与し、未来の医療を支える重要な役割を果たすことが期待されています。苫東の地から、さまざまな医療製品が生まれることで、多くの患者に福音を届けることができることでしょう。