Z世代が求める理想の上司像とコミュニケーションの重要性

2023年6月29日に実施した調査によれば、20〜25歳の働くZ世代が思い描く理想の上司像には、コミュニケーションが果たす役割が非常に大きいことが明らかになりました。この調査は全国の1000人のZ世代からのデータをもとに行われました。

理想の上司とは？

調査で尋ねたところ、理想の上司と働いていると感じているZ世代はわずか13.3%。さらに「やや理想的」と感じている人も加えると48.8%という結果に。一方で、「理想の上司と働いていない」と感じている割合は22.1%、さらに29.1%が理想の上司像がわからないと答えており、やはり多くのZ世代が理想の上司に出会えていないという現実が浮かび上がります。

上司とのコミュニケーションの実態

次に上司とのコミュニケーションについて尋ねたところ、「うまくいっている」との回答が22.4%、加えて「ややうまくいっている」と答えた人も35.6%で、58%のZ世代が満足している結果に。ただし、42%の人々が何らかの不満を抱いているため、まだまだ改善の余地があるともいえます。

理想のコミュニケーションスタイル

理想的な上司とのコミュニケーション方法についての質問では、「部下の話にまず耳を傾けてくれる」という回答が49%で最も多く、次いで「丁寧でわかりやすい言葉で適切にサポートしてくれる」が46%、「感情的にならず論理的な思考で指示出ししてくれる」が37.3%という結果でした。Z世代は、自分の意見を尊重し、理解してくれる上司を求めていることが分かります。

理想の上司の特徴

理想的な上司に求められる特徴のトップは「話し方がわかりやすく、仕事の指示出しがうまい」と「コミュニケーションがうまく信頼できる」が49%で同率。次いで「仕事で結果を出しており尊敬できる部分がある」が36.3%と続き、部下の成長を促す行動が評価されています。

理想的ではない上司の特徴

逆に理想的ではない上司の特徴としては、「言動に矛盾があり、話もわかりくい」が54.3%、次いで「コミュニケーションをとってくれない」が45.5%で多くのZ世代が指摘しています。また、「精神論ばかり持ち出し、言葉に説得力がない」や「感謝の言葉がない」という意見も上がっています。

Z世代との向き合い方

株式会社HUUKの川瀬翔代表取締役は、Z世代と仕事をする際、コミュニケーションが最も重要であると指摘します。彼らは自分の意見を主張し、多様性を尊重し、やりがいを求める傾向があります。これはSNSの影響で、自己主張の場が広がった結果とも言えます。

彼は、上司が「なぜやるのか？」を明確に伝えることが理想のコミュニケーションであると説き、Z世代のニーズに応えるためには、単なる上下関係に依存せず、納得感を持たせることが重要だと述べています。