若者の約7割が相談せず、性的ディープフェイクへの対策急務
若者の性的ディープフェイク被害の実態と対策
最近行われた調査により、日本の若者の間で増加する性的ディープフェイクの認知度と、その影響が明らかになりました。追手門学院大学の櫻井教授とチャイルド・ファンド・ジャパンが実施したこの調査は、全国の16〜24歳の男女を対象に2,060名からの回答を集め、調査結果が公表されました。
調査の概要と結果
調査によれば、45.4%の若者が「性的ディープフェイク」という言葉を知っていると回答し、その中で3.7%が自身の性的ディープフェイクを作成された経験があるとしました。また、オンライン上で知り合った人物から性的画像の共有を求められた若者のうち、驚くべきことに70.5%が誰にも相談していないことが分かりました。理由としては「大ごとにしたくない」や「時間が解決すると思った」という意見があり、相談できない構造が浮かび上がっています。
この調査は、若者がオンライン上で直面している性被害の実態を探ることを目的としており、その結果は学校教育や社会教育、家庭での安全教育の重要性を強調しています。特に、調査対象者の43.0%が「生命の安全教育」を認知しており、その内容の理解度も高いことが示されていますが、実際の行動には結びついていないことが課題です。
背景にあるリスク
生成AIの普及により、同意なしに実在の人物の性的な画像を作成・共有する「性的ディープフェイク」のリスクは増大しています。この影響は被害者にとって深刻で、名誉やプライバシーの侵害だけでなく、精神的負担や対人関係への影響が長引く可能性が考えられます。学校現場では、子どもや若者が権利や境界線、性的同意について学ぶ「生命の安全教育」が進められていますが、実施率は低く、性的暴力防止教育の必要性が叫ばれています。
提言と今後の対策
調査の結果を踏まえ、以下の提言がなされています:
1. 生命の安全教育は受動的な講義形式から、能動的なワークショップ形式へ移行し、若者のリテラシーを向上させる。
2. 学校教育において、性的ディープフェイクに関する内容を教科書に盛り込むことで、意識を高める。
3. 高等教育や社会教育でも生命の安全教育を広め、幅広い世代での認識を深める。
4. 相談しやすい環境を整備し、プライバシーが守られた相談体制を強化する。
5. 加害者を含む包括的な教育を推進し、見守る姿勢を育む。
この調査は、特に若者が抱えるオンライン上の性被害に関する緊急性を訴えており、適切な対策が求められています。学校や社会全体が連携し、若者を守るための環境を整えることが今後の課題です。調査結果の詳細や提言については、チャイルド・ファンド・ジャパンの公式サイトで確認できます。
会社情報
- 会社名
-
学校法人追手門学院
- 住所
- 大阪府茨木市太田東芝町1-1登記上本店:大阪市中央区大手前1丁目3-20
- 電話番号
-
072-665-9166