アートブック『神迎え』
2024-03-18 11:04:44
日本の霊性を宿したアートブック『神迎え』、初の発行
日本の霊性を宿したアートブック『神迎え』の誕生
最近始動した「Japan Craft Book Project」は、古くから伝わる日本の文化や伝統工芸をアートブックという形で世界に発信する取り組みです。このプロジェクトの第1弾として、記念すべき作品『神迎え』が完成しました。
このアートブックは、島根県隠岐諸島に位置する「焼火神社」を題材としています。焼火神社では毎年7月に行われる神楽祭りで奉納される「隠岐島前神楽」をテーマにしており、その神楽の様子を水墨画や神楽歌を基にした文で表現しています。この作品には1300年もの歴史を持つユネスコ無形文化遺産「石州和紙」が使用されており、手触りや佇まいにもこだわった仕上がりとなっています。
「Japan Craft Book Project」は、「掌に美しい日本を奏でる」というコンセプトのもとに、多くのアーティストが集結しました。画家や書家、和紙職人などが参加し、日本の霊性や自然との共生を感じられる作品を目指しています。『神迎え』は、3年間の構想を経てようやく形となった作品であり、アートブックという新たな形式で日本の伝統を伝えています。
アートブックは「書林版」として名付けられ、ハンドメイドの蛇腹折製本形式であり、表紙には特別に石州和紙が使用されています。このサイズは掌で感じることができるもので、日本の伝統工芸を直に体感することができるようになっています。特装版と一般的な書林版では内容に若干の違いがあり、特装版には手漉きで作られた原画が1点付属しています。この独特のデザインや製本技術により、手作りの温もりが感じられる一冊となりました。
焼火神社の創建は平安時代に遡り、海の安全を祈願する神社として人々に崇められてきました。神社はその優美な社殿と、地域文化に深く根ざした神楽で知られています。神楽は歌や舞が一体となり、神々との交流を楽しむ場として、隠岐の自然と歴史の魅力を伝えています。
『神迎え』の制作にあたったアーティストたちは、ただの書物ではなく、誰かの宝物となるような作品を目指しています。そのため、制作過程では多くの議論や試作が行われ、本物の価値を届けるためにこだわり続けました。
作品の完成を記念するために、プロジェクトメンバーが一同に集まるトークイベントが開催されます。イベントでは、伝統工芸の背後にある物語や制作の裏話が語られる予定です。
このように、Japan Craft Book Projectは日本の伝統を現代に引き継ぎ、さらには国際的に伝えることを目的としています。もし日本の文化や歴史に興味がある方は、このアートブック『神迎え』を手に取ってみることをお勧めします。
会社情報
- 会社名
-
株式会社一凛堂
- 住所
- 神奈川県鎌倉市常盤422-6-213
- 電話番号
-
050-3577-9428