Nordic Semiconductor、Embedded Worldでの革新
世界的な低消費電力ワイヤレス通信ソリューションのリーダー、Nordic Semiconductorは、2023年のEmbedded Worldで最先端のIoT技術を発表しました。このイベントは、ドイツのニュルンベルク・メッセで3月11日から13日まで開催され、同社はブース4A-310およびZephyr Projectのブース4-170で展示を行います。
次世代のIoT製品群
Nordicは、Bluetooth LE、セルラーIoT、Wi-Fi、そして超効率的なパワーマネジメント技術で築いた最新の技術を紹介します。新たに発表されたnRF54LシリーズのBluetooth LE SoCや、nRF9151の低消費電力セルラーIoTモジュールは、さまざまなIoTアプリケーションに対応した理想的なソリューションです。CEOのVegard Wollan氏は、「Embedded Worldは当社にとって特別なイベントであり、業界のトレンドに応えるべく、我々の技術をより効果的に市場に届ける決意を示す場です。」と語ります。
nPM2100とnRF70シリーズの注目
展示会場では、nPM2100という新しい超高効率パワーマネジメントICも紹介されます。これにより、一次電池を使用したデバイスにおいて、高精度かつ低消費電力の実現が可能です。加えて、nRF70シリーズのWi-FiコンパニオンICもデモとして披露され、ZephyrやLinuxをホストOSとした実用例が示される予定です。
さらに、nRF54Lシリーズの新機能であるBluetoothチャネルサウンディングも注目されています。この技術は、Bluetooth LEデバイスの距離測定や存在検知の精度を向上させ、ユーザー体験を劇的に向上させます。現在、nRF54L15、nRF54L10、nRF54L05の開発が進められており、本格的な量産も見込まれています。
業界最高のセルラーIoTソリューション
新たに登場したnRF9151モジュールは、他のモジュールに比べ非常に優れたバッテリー寿命を誇ります。
このモジュールは、LTE-M/NB-IoTおよびDECT NR+モデムが統合され、GNSSにも対応可能です。また、Thingy:91というプロトタイププラットフォームを用いたデモも行われ、その中でnRF9151と他の関連ICとの比較デモも行われます。
さらに、スマートフォンのThread機能を利用したスマートホームデバイスの管理もデモされ、Matterプロトコルの利便性を体験できる機会が提供されます。
教育的な技術プレゼンテーション
Nordicは、Embedded Worldで複数の技術プレゼンテーションも実施し、業界関係者や開発者に向けた情報発信を行います。
- - Zephyr RTOSでのWi-Fiネットワーキングサポート強化 (講師: Yannis Glaropoulos)
- - チャネルサウンディング - Bluetooth LEの正確で安全な距離測定機能 (講師: Paweł Kanafek)
- - 新しいnRF54Lシリーズ - Bluetooth LEデバイスのバッテリー寿命を延長 (講師: Sam Presley)
これらの講演を通じて、参加者はNordicの技術力を体感でき、今後の開発に役立つ知識を得ることができます。
Nordic Semiconductorについて
Nordic Semiconductorは、1983年に設立され、ノルウェーを拠点とするファブレス半導体会社です。特に低消費電力のワイヤレス通信技術において、世界のリーダーとして多くの賞を受賞しています。今日、Nordicの製品は、家庭用デバイスや産業用アプリケーションに広く活用されており、IoT技術の進化に寄与しています。これからの展開に乞うご期待です。