令和6年度地方財政審議会が開催され、財政の現状を議論

地方財政審議会の報告

令和6年度の地方財政審議会が、令和7年3月4日（火）に開催されました。この審議会では、地方財政の現状について深く掘り下げ、重要な議題として「令和7年版地方財政の状況」（地方財政白書）についての意見が交わされました。

地方財政審議会は、財政の透明性や健全性を確保するために必要な議論を行う場です。議事には、委員長の小西砂千夫をはじめ、西野範彦、内田明憲、星野菜穗子、古谷ひろみの5名が出席し、自治財政局の課長補佐である溝尾彰人氏が報告を行いました。

一つ目の議題は、新型コロナウイルスに関連する経費についてです。令和5年度の決算額は前年度に比べて大幅に減少しているものの、制度融資などの貸付金が依然として高いまま維持されています。これは、地方公共団体の令和5年度の歳出決算額が前年度からの残高と異なるためです。

次に、積立金の現在高についても議論されました。「その他特定目的基金」の金額が大きいことが指摘され、他の基金との分類の困難さが強調されました。この「その他特定目的基金」は各地方公共団体が独自に制定するもので、名称や目的が異なり一括でカテゴライズするのが難しい現状があります。

さらに、災害や感染症の拡大といった事態において、特例的な対応を求める意見も挙がり、具体的な写像として「補充的な指示」を検討することが提案されました。このように、予測不可能な事態に対する準備が求められています。

普通交付税不交付団体の数の推移についても触れられ、特に教育費が増加した要因について分析が行われました。小中学校の老朽化対策が主な理由として挙げられています。さらに、退職手当の減少についても説明があり、定年引き上げ制度が影響を与えているとの見解が示されました。

今回の審議会は、地方財政の多角的な側面を考える重要な機会となりました。この議論を通じて、地方公共団体が直面する様々な課題を解決するために、引き続き議論を重ねていく必要があるでしょう。地方財政の状況は、国民生活に直結しているため、その動向に注目が集まります。