地域と寺院の未来を考える新刊書籍
大正大学(東京・豊島区)は、2025年3月15日に新刊書籍『地域と寺院―まちに開き、まちを拓く―』全2巻を発売しました。これらの書籍は、少子高齢化や過疎化、自然災害といった社会情勢の変化に直面する日本における寺院の役割と、新たな地域社会との関係性を探るために作られました。
新刊の背景
現代の日本社会では、信仰心の低下や宗教への関心が薄れる中、寺院の運営が危機に瀕しています。直葬や葬儀の簡略化、さらには墓じまいや寺離れといった現象が目立つようになりました。「社会の資源」としての寺院の存在意義が問われている中で、本書は宗教界の変革を捉え、地域住民との関係構築の重要性を強調しています。
書籍の内容
本書は、月刊『地域寺院』で掲載された特集をもとに、寺院が地域のために行っているさまざまな活動を紹介しています。具体的には、以下の4つのモデルを通じた取り組みが示されています。
- - 地域力集約・協働型:寺院内外の人々が共に力を合わせてイベントを実施し、地域の力を集める。
- - 縁結び型:寺院が催す活動を通じて、地域住民同士の新たなつながりを生み出す。
- - 課題発見型:日常の交流の中で地域の問題を見つけ出す。
- - 課題解決型:地域のニーズに基づいて、組織化された行動を起こす。
これらの事例を通して、地域社会における寺院の新たな役割や、ウェルビーイングの実現に向けたヒントが満載です。
書籍情報
- - 書名:地域と寺院―まちに開き、まちを拓く―(1)
- 著者名:大正大学地域構想研究所・BSR推進センター編
- 判型:B5判並製本オールカラー
- ページ数:192ページ
- 定価:2,970円
- ISBNコード:978-4-909099-88-4
- - 書名:地域と寺院―まちに開き、まちを拓く―(2)
- 著者名:大正大学地域構想研究所・BSR推進センター編
- 判型:B5判並製本オールカラー
- ページ数:208ページ
- 定価:2,970円
- ISBNコード:978-4-909099-89-1
購入情報
本書は、大正大学の関連企業である株式会社ティー・マップから販売されます。書籍の購入を希望される方は、以下の連絡先までお問い合わせください。
- - TEL: 03-5907-3971
- - FAX: 03-5394-3093
大正大学について
大正大学は、四つの宗派(天台宗、真言宗豊山派、真言宗智山派、浄土宗)による協働で運営されています。その教育理念は「智慧と慈悲の実践」であり、「4つの人となる」というビジョンのもと、仏教精神に根ざした教育活動が展開されています。地域社会と寺院の新たな関係を考える本書は、大正大学の取り組みの一環として提出されています。
この書籍を通じて、寺院と地域社会の未来を見つめ直すきっかけとなることを期待しています。