食料廃棄の課題は、現代社会において非常に重要なテーマです。その中で、AGRIST株式会社(本社:宮崎県新富町)とその子会社である農業生産法人AGRIST FARM(鹿児島県東串良)は、先進的なアプローチを取って注目を浴びています。彼らは、規格外のピーマンを活用することでフードロスを削減し、新たなクラフトビールを提供しています。このビールの名は『P'man』。これは、鹿児島市にあるソーシャルカンパニー「ひふみよ株式会社」が運営する醸造所「ひふみよブリューイング」にて製造されています。
AGRIST FARMの取り組み
AGRIST FARMが栽培しているのは「みおぎ」という品種のピーマンです。このピーマンは肉厚で苦味が少なく、生食にも適しています。しかし、従来の流通ルートでは規格外品とされるコンディションの良いピーマンは廃棄されてきました。AGRISTは、こうした問題を解決する方法を模索し、クラフトビールの原料としてピーマンを利用するアイデアに至りました。これにより、廃棄を削減しながら地域の特産品を活かした新たな価値を生み出しています。
P'manの魅力
『P'man』は、黒ビールベースで作られており、ピーマンならではの爽やかな風味が感じられます。香りも豊かで、通常の黒ビールより飲みやすいと評判です。焼いた夏野菜やザワークラウト、ピクルスなどとの相性も抜群で、鹿児島の郷土料理とも好相性。パッケージにはアール・ブリュットのアートが採用されていて、社会的な意義も感じられます。
未来への展望
AGRISTは、今回の取り組みを出発点に、自治体やJAとの連携を通じて規格外品の活用を推進し、地域経済の活性化を図ろうとしています。さらに、特産品を用いた商品開発を通じて、地域全体が盛り上がることを目指しています。担当者は「フードロスを削減できて嬉しい。クラフトビールが広まることで地域も盛り上がると信じている」と語ります。
ひふみよブリューイング
ひふみよブリューイングは、2022年に鹿児島市で設立された醸造所で、地域の農作物を積極的に利用し、クラフトビールを製造しています。規格外の農作物をクラフトビールにすることで、持続可能な社会の実現を目指しています。
商品情報
- - 商品名:P'man(ピーマン)
- - 容量:330ml
- - 価格:825円(税込)
- - 販売場所:ひふみよブリューイング新屋敷醸造所、東串良物産館ルピノン、その他
- - 発売日:2023年8月6日より
- - 全国発送可能
フードロス問題に対する新しいアプローチとして、AGRISTとひふみよの取り組みは今後も注目されることでしょう。地域の特産品を生かした新しい商品が、さらに多くの人々に支持されることを期待します。