2013年旅行動向とコスト意識の変化についての考察
2013年の旅行動向
2013年の旅行に関する調査結果が注目されています。特に、旅行費用を抑えつつも旅行回数を増やしたいという願望が強いことが明らかになりました。調査によれば、「今年は昨年2012年より旅行にお金を使いますか?」との質問に対し、中国の回答者の74%が「はい」と答えました。これに対し、日本ではその割合が49%に留まっていることが明らかになりました。
昨年の調査では、日本人の旅行予算は37.5万円とされていましたが、今年はそれが36.5万円へと減少しています。この背景にはアベノミクスへの期待感や円安が影響している可能性があります。特に円安は海外旅行のコスト意識を高めており、実際の消費に影響を及ぼすには時間がかかるかもしれません。
旅行の計画に関して、どのようなツアーが人気かという質問では、ビーチ/リゾートやクルーズツアーの人気が顕著に増加しています。特に、アジアを巡る大型外国船のクルーズ商品が手頃な価格で提供されるようになり、ユーザー層が拡大しているようです。これにより、今後新しい旅行スタイルの需要が増えることが期待されています。
モバイル端末の活用状況
次に、モバイル端末の利用状況についてですが、旅行コンテンツの利用を尋ねる調査では、日本では50.4%が「携帯電話やタブレットを利用して旅行を予約・購入したい」と回答しましたが、中国の67.5%、香港の61.8%、台湾の53.4%と比べると少数派でした。また、旅行中にモバイル端末でインターネットを利用した割合も日本は51.3%であり、こちらも中華圏とは大きく異なります。ただし、旅行の予約経験については34.1%が「はい」と回答しており、これは中華圏の中でも比較的高い数字となりました。
このような背景として、日本の利用者の主な年齢層が55-64歳であることが挙げられます。この年齢層のユーザーが半数を超えるモバイルを利用した旅行計画に対して積極的であるという点は注目に値します。
LCCの利用現状
また、LCC(格安航空会社)の利用状況も重要な観点です。2012年はLCCが一気に広がった年とされており、特にメディアでの取り上げが多かったことからその浸透が進みました。しかし、実際に「過去1年間にLCCを利用したか?」との質問に対して「はい」と答えた人はわずか17.5%でした。2013年には33.6%の人がLCC利用の予定があると回答していますが、根強い需要はあるものの、実際の利用にはまだ限界があるというのが現状です。
それでも、トラベルズーのデータによると、LCCを利用した旅行商品は潜在ニーズが高く、お買い得なパッケージ商品が増えていることから、今後は旅行者の中でさらにLCC利用が拡大することが予想されています。
こうした調査結果から、経済状況や為替の影響を受けつつ、旅行のスタイルや動向が変化していることが伺えます。日本においても、旅行に対する意識や実際の行動がどのように変化していくのか、今後の動向に注目したいところです。
会社情報
- 会社名
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トラベルズー・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都新宿区岩戸町17番地文英堂ビル5階
- 電話番号
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03-5227-7418