新たな受験スタイル、親子でのサポート
近年の大学受験事情において、親たちの関与がますます強くなっています。特に、株式会社世界思想社教学社が新たに発表した「赤本進路」シリーズの登場は、親と子の関係性に新しい風を吹き込むでしょう。2024年8月8日に創刊されるこのシリーズは、「親が子に、子が親に教えたくなる」をコンセプトに、親子に必要な情報を提供します。
親たちの変わりゆく役割
伝統的には、大学受験は高校生が自立して進めるべきものとされていました。しかし、現在の現場では、学校や予備校が親の関与を促しています。「大学受験は親子で乗り越えるもの」といった言葉が飛び交う中、多くの親が受験情報に触れる機会が増えています。実際、紀伊國屋書店のデータによると、赤本の購入者の6割以上が親世代で、母親の購入比率が特に高いことがわかります。
このように、親と子が一緒に本屋に足を運び、共に参考書を選ぶ姿は、今や当たり前の光景です。しかし、親世代が経験した受験と現在の受験事情には大きな隔たりがあり、センター試験の共通テストへの移行や学校推薦型選抜、総合型選抜の普及など、昔の常識が通用しない現実に直面しています。これが、親と子の絆を強化するための新たな教材の必要性を生み出しているのです。
赤本進路の特徴と内容
新シリーズ「赤本進路」はそうした背景を受け、親子のコミュニケーションを大切にしつつ、情報提供を行います。具体的には、2024年8月8日に以下の2冊が同時発売されます。
1.
『大学受験 1000回面談してわかった 受かる親子の受験サポート』
この本では、経験豊富なカリスマ予備校講師が親子のコミュニケーションを見直す手法を伝え、受験成功のための具体的なサポート方法を提案します。20年以上の講義経験を持つ著者が語る、親の役割を明確にした内容が魅力です。
2.
『“しっぱいを教える教室”の代表が高校生に伝えたい「ガチャ時代」のやりたいことの見つけ方』
この書籍は、情報が氾濫する時代において、「やりたいこと」を見つけるための指南書です。「やってみる」と「しっぱいする」の重要性を理解し、実践することで、子ども自身が自分の道を見つけるきっかけを提供します。
いずれも定価1,650円(税込)で、電子版も9月上旬から提供される予定です。親子の会話が深まり、共に受験を乗り越えるための一助となることでしょう。
親としての情報リテラシー
これからの教育現場では、親も受験の最新情報を学ぶことが求められます。「赤本進路」は、親が必要な知識を得るための手助けをし、同時に子供たちとの対話のきっかけを提供します。真剣に子どもを思う親にとって、このシリーズは貴重な情報源となることでしょう。
成長する子どもに向き合う親たちにとって、ただ過去の知識を押し付けるのではなく、共に学び向き合う姿勢が求められています。それが家庭での信頼を築く鍵なのです。「赤本進路」は、親子の絆をより強固にし、共に大切な受験戦を乗り越えるための一助となることを目指しています。