XRアニメーション「Pudica」が第81回ヴェネチア国際映画祭にノミネート
XRアニメーション「Pudica」が、第81回ヴェネチア国際映画祭のXRコンペティション部門「Venice Immersive」にノミネートされました。制作は、株式会社CinemaLeapとソニー株式会社が共同で行っています。本作は、過去のXR作品「Beat」「Clap」「Typeman」「Sen」に続くものであり、伊東ケイスケ監督が手掛ける作品として、ヴェネチア国際映画祭XR部門へのノミネートは5年連続となり、同じ監督による連続ノミネートは世界初の記録となります。
「Pudica」は、ソニーが開発した高精細なXRヘッドマウントディスプレイと、3Dオブジェクトの操作に特化したコントローラーを使用して制作されています。この技術により、現実と仮想世界を行き来しながら得られる新しい体験が可能になります。物語の中心となるのは「Plantonica(プラントニカ)」というキャラクターで、体験者を幻想的な世界に導いてくれる心のパートナーです。この作品は“癒し”をテーマに据えた美しい体験を提供します。
今年のヴェネチア国際映画祭は、8月28日から9月7日まで開催される予定で、世界三大映画祭のうちの一つとされています。本祭のXR部門は2017年に新設され、今回で8回目の開催です。「Venice Immersive」では、全26作品がワールドプレミアまたはインターナショナルプレミアとして出展され、360度ビデオやインタラクティブXR作品など多様な形態の作品が競い合います。結果発表は9月7日に行われる予定です。
VR映画「Pudica」とその魅力について
概要
- - 作品名:Pudica
- - 製作年:2024年
- - 制作:株式会社CinemaLeap、ソニー株式会社
- - 作品尺:15分
- - ジャンル:アニメーション
あらすじ
「Pudica」は異世界のキャラクターPlantonicaたちとの音楽の旅にあなたを連れて行きます。手のひらから生まれるPlantonicaは、心に寄り添いながら現実から幻想的な世界へ誘います。そこでは、美しい音楽や安心感に満ちており、さらに3体の個性あふれる仲間たちとコンサートを開くことができます。穏やかな音色に身を委ねながら、心がこの幻想的な世界に浸ることでしょう。やがて心安らぐ時間が過ぎ、新たな世界の扉が開かれる予感を感じるでしょう。
制作チームとコメント
本作は、監督・伊東ケイスケ氏をはじめ、プロデューサーや音楽、エンジニアチームが集結して制作されました。特に、音楽は森下唯さんが担当し、アイリッシュハープの梅田千晶さんやバロックチェロの坂本圭さんが演奏に参加しています。
伊東監督は、「Pudica」を通して体験者の疲れを癒し、心と音楽を結びつけることを目指しています。Plantonicaは恥ずかしがり屋で臆病ですが人懐っこく、体験者との精神的な繋がりを音楽として表現し、穏やかな時間を提供します。
ソニー株式会社の近藤氏は、XRコンテンツ制作の技術革新により、クリエイターが新たな制作体験を享受できることを期待しているとコメントしました。
まとめ
映画祭での成功を目指す「Pudica」は、ただの視覚的な体験にとどまらず、心に響く音楽や癒しの時間を提供する作品に仕上がっています。VRの進化を感じながら、伊東監督が描く新しい物語に期待が寄せられています。若いクリエイターたちにも新たなインスピレーションを与えるであろう本作に注目です。