2024年個人投資家サーベイ: 株価予測と投資行動を探る

2024年個人投資家サーベイ：市場の読み解き

2024年に向けた個人投資家の動向が明らかになりました。マネックス証券による『MONEX個人投資家サーベイ 2024年9月調査』では、日経平均株価やダウ平均株価の高値・安値予想、8月のマーケット急変動の影響、NISA利用状況、さらにはクレジットカードを活用した積立投資について徹底的に調査が行われました。

1. 株価予測 - 日経平均とダウ平均

2024年の日経平均株価に関する予想では、多くの個人投資家が高値を「42,224円」と予想しています。この価格は、おそらく2024年7月11日終値を基準としていると見られ、52.5%の割合を占める結果となりました。一方、安値に関しては「31,458円」が最も多く、70%を超える人が年初来の安値基準を信じているという現実があります。

ダウ平均安値についても、2024年1月17日終値「37,266ドル」が最多の予想です。個人投資家の中では、日経平均株価よりダウ平均株価のより高い成長期待が確認されました。

2. マーケット急変動の影響

2024年8月、日経平均株価は過去最大の下落幅を記録し、その後急激に回復しました。このマーケットの変動に対し、投資家はどのような行動を取ったのでしょうか。調査によると、過去から投資経験のある投資家も2024年から始めた投資家も「保有している銘柄や資産を動かさず回復を待った」との回答が多く見られました。また、80%の投資家が投資方針の見直しを行わなかったという結果も興味深いです。

3. NISAと成長投資枠

新しいNISA制度についても、調査が行われました。今年中に120万円を超える金額を投資する予定があるという回答が6割以上を占めています。また、40%近くの投資家が10年以上の長期保有の方針を掲げていることも報告されています。

4. クレジットカードを用いた積立投資

クレジットカードを利用した積立投資、いわゆる『クレカ積立』の利用状況も調査の一環として取り上げられました。なんと、3割以上の投資家が実際にクレカ積立を行っていることが分かりました。特に、ポイント還元率の高さを重視している投資家が多く、カード選びの際の基準となっています。

5. 各国の株式市場に対する見通し

3ヶ月間の相場展望において、日本への見通しが改善し、米国と中国においては悪化傾向が見られました。特に米国については、次期大統領選を控えており、慎重な視点が多いようです。

6. 為替市場の見通し

円相場についての予想も重要です。個人投資家の見通しでは「円高になる」との回答が56%に達し、円安になるとの考え方は減少したとされています。こうした変化は今後の投資戦略に影響を及ぼすと考えられます。

今回の調査からは、個人投資家の心理や行動が多様である一方で、長期的な視野を持つ懸念も見えてきました。投資戦略の見直しや情報の発信が、一層重要になるでしょう。