TOPPANデジタルが新たに開発したICタグラベルの革新
TOPPANデジタル株式会社は、医療医薬業界における効率化と安全管理を目的として、開封検知機能を搭載したデュアルICタグラベルを発表しました。この製品は、2024年10月からの販売を予定し、医薬品および医療機器の厳格なトレーサビリティを実現します。
開発の背景
近年、少子高齢化や労働力不足が深刻化するなか、各業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急務とされています。特に医療分野では、患者の安全を守るため、医薬品や医療機器の管理がこれまで以上に重要視されています。これまでは、長距離通信を行うためのUHFラベルと、医者や患者が簡単に読み取り可能なNFCラベルが別々で使われてきましたが、これがコストや運用面での課題となっていました。
このような課題を克服するために、TOPPANデジタルはUHFとNFC両方に対応したICタグラベルを開発しました。1枚のラベルで長距離管理と真贋判定が可能となるこの新製品は、医療業界全体のDXを推進するものです。
製品の特長
新たに開発されたICタグラベルは、以下のような特長を持っています。
UHFとNFCの両方に対応し、開封検知機能を搭載しています。医薬品が開封された際には、内部回路の変化を検知し、即座に安全性の確認が可能です。
これまで別々に使用されていたラベルを一枚にまとめました。医療現場では、物流在庫管理から医者や患者による商品情報の閲覧まで、一つのラベルが複数の役割を果たします。
この新製品により、物流管理者は在庫管理の負荷を軽減しつつ、医者や患者が安心して医薬品を管理できる環境が整います。
経済的な価格設定
本製品の価格は、ロットでの一括手配時で50円/枚と設定されており、コストパフォーマンスにも優れた選択肢となるでしょう。
今後の展望
TOPPANデジタルは、医療分野でのニーズに応じた製品提供を強化し、2025年度には約20億円の関連受注を見込んでいます。また、医療医薬業界だけでなく、高級消費財などさまざまな分野への展開も視野に入れており、今後の成長が期待されます。
結論
新しい開封検知機能付きICタグラベルは、医療業界のDX化を進める重要なステップです。安全かつ効率的な医療管理を可能にするこの革新的な技術により、多くの人々が安心して医療サービスを利用できる未来が期待されます。
製品の詳細は、2024年9月11日から13日まで東京ビッグサイトで開催される「第26回自動認識総合展」で実際に確認できます。