日本のファッション業界が医療現場を支えるプロジェクト始動
新型コロナウイルスの影響によって、国内の医療現場では引き続き防護服などの医療用品が不足しています。自粛要請が解除されたとはいえ、第二波や第三波の到来が懸念される中、医療従事者の安全を守るために、何らかの行動が求められています。そんな背景から、日本のファッション業界が協力し、国産の防護服を製作するプロジェクト「ONE PROJECT」が立ち上がりました。
プロジェクトの発起
このプロジェクトは、ファッション業界の「賛同人」として名を連ねる多くの著名人たちによって推進されています。医療現場への感謝を込め、また、日本のファッション生産者たちの存続を目的としたこの活動は、医療とファッションの両面を支える意義深いものです。
具体的には、アイソレーションガウンと呼ばれる防護服を製造し、医療現場に届けることを目指しています。現状、中国製が多く流通している中、国産の高品質な防護服を提供することで、医療従事者に安心感を持ってもらうことが目標です。
クラウドファンディング開始
プロジェクトに必要な600万円を調達するために、クラウドファンディングが展開されています。募集期間は2020年5月28日から6月16日まで。目標金額に達しなくてもプロジェクトは実施される「All-in方式」で、広く支援を呼びかけています。プロジェクトの詳細は、
こちらのリンクからも確認できます。
発起人と賛同者の思い
発起人代表である軍地彩弓氏は、このプロジェクトの必要性を強調しています。医療従事者の献身的な働きに感謝しつつ、厳しい状況にある日本のファッション業界を支えることが重要だと述べています。「ONE」は、ファッションを愛する一人一人の力が集まることを意味しており、その思いを形にするための活動です。
賛同者にはファッションモデルの冨永愛さんや、デザイナーの丸山敬太さんなど、多くの著名人が参加しており、それぞれがこのプロジェクトへの思いを語っています。医療現場を守るために、ファッション業界が果たすべき役割を意識し、皆で協力して進んでいく必要があります。
日本のものづくりを支える
このプロジェクトは、国産の高い縫製技術を持つ工場を守るための取り組みでもあります。日本の衣服の自給率は1%を切り、縫製工場は危機的な状況にあります。国内のものづくりを守りながら、安心できる医療支援を行う。これこそがONE PROJECTの大きな目的です。
日本は古くからものづくりの国としての誇りを持っています。コロナの影響を乗り越えるために、ファッション業界が一丸となって医療現場を支える姿勢は、これからの日本の社会にとってとても重要な意味を持つことでしょう。私たち一人一人がこのプロジェクトに参加し、困難を乗り越える力を結集しましょう。