月経衛生デーに寄せて Bｅ-Aが取り組むエチオピアの生理支援活動

月経衛生デーに寄せて

2024年5月28日は、月経衛生デーです。この日は、世界各国で生理についての知識を深め、オープンに話し合うことを促進する日として位置づけられています。日本のBé-A Japanが運営するソーシャルプロジェクト「GBA（ジービーエー）」は、国内外で女性支援活動を広げる中で、特にエチオピアでの支援活動に注力しています。

エチオピアの生理事情

エチオピアは、アフリカ北東部に位置し、人口1億人を超える国です。多様性に富んだ文化や民族が共存しながらも、民族間の争いが続いており、2020年からは内戦が長引いていました。現在も、一部地域では安全な状況とは言えず、国外の住民には退避勧告が出されています。

国全体の平均年収は約1,000ドル（約14万円）、首都アディスアベバでも7,000ドル（約98万円）と言われていますが、農村部と都市部の経済格差は深刻です。このような背景の中で、多くの女性たちが生理用ナプキンを入手することが非常に困難な状況に置かれています。

生理用ナプキンはエチオピアでは、高価な商品として扱われています。国産のナプキン1パッケージが150円程度ですが、これをエチオピアの月収に換算すると、日本では5,000円ほどに相当します。このため、エチオピアでは生理に必要な商品にアクセスできる女性はわずか28%程度であり、多くの女性が古い布やくず綿を代用しています。

さらに、生理が早すぎる結婚や性的搾取の危険を引き起こす要因ともなっています。布ナプキンは再利用が可能ですが、干すことがリスクになる場合も多いのです。そのため、見た目も普通の下着に似た吸水ショーツに対する需要が高まっています。

つくる力を育てる

GBAは、エチオピアでの生理管理に関する教育を行い、特に吸水ショーツの製造技術を育成しています。国連人口基金（UNFPA）と伊藤忠商事との協力のもと、現地の人々が吸水ショーツを製造できるような体制作りを進めています。中でも「Mums for Mums」というプロジェクトでは、25名の女性たちが技術研修を受けています。この研修を通じて、参加者たちは自らの手で生地を調達し、製品を生み出す力を身につけます。

現在、彼女たちは生理や身体の仕組みについても学ぶ機会を得ており、研修の講師は以前に同じ研修を受けた先輩たちが務めています。こうした支援を通じて、現地の女性たちが自らの手で生計を立てる道を切り開いているのです。

私たちにできること

エチオピアや他の地域で、生理が原因で教育や安全、自由が奪われている女性がいることは、日本でも他人事ではありません。生理について正しく理解し、話し合うことが形式的かつ先進的な社会の一歩になるはずです。GBAの吸水ショーツキャンペーンは、5月28日の月経衛生デーに合わせて行われます。スチールショーツを購入することで、エチオピアの女性たちへと寄贈が行われ、あなたの小さな選択が他の誰かの人生を変えるきっかけになることがあるのです。

この機会に、ぜひあなたの日常に寄り添う一枚を選んでみてください。私たちの思いがつながることで、エチオピアの女性たちがもっと明るい未来を手に入れる手助けをしましょう。