株式会社グリヴィティと木更津市が農業支援で包括連携協定を締結

株式会社グリヴィティ、木更津市と協定締結

2025年6月25日、株式会社グリヴィティは千葉県木更津市と農業支援及び学校給食の安定供給に関する包括連携協定を締結しました。この協定は、木更津市が推進する地産地消の取り組みを支えるものです。グリヴィティは、ふるさと納税返礼品物流で蓄積したサプライチェーンの最適化の知見を活用し、地域内での農作物の安定供給を実現します。

木更津市の取り組み

木更津市は「オーガニックシティきさらづ」を掲げ、地域の農産物を学校給食に積極的に利用することで、食への関心を高める努力を続けています。また、児童生徒と生産者との交流を通じて“顔の見える学校給食”を推進しています。特に、「きさらづ学校給食米®」を利用し、地元産の米を学校給食に100％提供することを目指しています。これにより、子どもたちが地域の農業に触れる機会を増やしています。

グリヴィティの役割

グリヴィティは、2025年4月に設立され、トラストバンクから分社化した企業です。彼らは全国300以上の自治体と1.5万の事業者が使用するふるさと納税の物流サービスを提供しています。出荷管理システムを基盤に、伝票データの管理から出荷指示、配送、請求確認までを自動化。これにより、地域経済の活性化を図りながら、自治体と地場企業の連携を支援しています。

現状の課題

現在の課題として、市内や周辺地域の生産者が供給情報を個別に管理していることが挙げられます。需要情報と供給情報の摩擦が生じ、全体的な需給動向を把握しづらくしています。同時に、地元産食材の価格や納品の問題も、学校給食での使用を難しくしています。生産者と学校の関係者が相互理解を深め、協力体制を構築することが求められています。

協定の内容

本協定では、小規模農業の育成と安定供給に向けた具体的な取り組みが行われます。具体的には以下の4つの項目です。
1. 農作物の地産地消を推進
2. 学校給食の安定供給体制を構築
3. 新規就農者などの支援
4. その他、必要と認められることに関する協議

この協定を通じ、グリヴィティは木更津市で生産された農作物が市内や近隣地域で優先的に消費される商流、物流、金流を構築することを目指します。これにより農家の収入を向上させ、地域経済の循環を促します。

今後の展望

グリヴィティ代表取締役の松崎暢之氏は、「私たちは、ふるさと納税における年間5,000万個超の返礼品配送の実績を基に、自治体と事業者双方の負担を軽減する“物流DX”を推進していきます。木更津市での取り組みを通じて、全国の自治体が抱える食材調達や物流、価格の課題に応えていく所存です。」と述べています。これらの活動が、地元農産物の生産向上や安定供給の一助となることが期待されています。