孤立する親子の現実
2025-10-28 11:49:29

孤立する親子を救うためのSNS相談支援の現実と課題

孤立する親子を救うためのSNS相談支援の現実と課題



認定NPO法人フローレンスが運営するSNSを使った相談支援『おやこよりそいチャット』では、ひとり親や経済的に厳しい家庭に向けたサービスを提供しています。最近行われた調査によると、参加者の72%が行政の支援を断念している実態が明らかとなりました。この調査は全国の親子を対象におこなわれ、非常に重要な結果をもたらしました。

調査の背景と目的


フローレンスは、2025年の「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」が近づく中で、支援が求められる親子の実態を調査しました。その結果、多くの親子が地域支援につながっていないことがわかりました。ひとり親家庭や心に不調を抱えた家庭がどのような障壁に直面しているのか、どのようにその孤立感が深まっているのかを明らかにすることが狙いでした。

調査結果の概要


調査には97件の回答が寄せられ、結果は以下の通りです。このうち、72%が地域の支援を利用することを諦めた経験があると回答しました。この割合は非常に高く、地域や制度の障壁、時間的な制約が主な理由として挙げられています。また、具体的に困窮度が高い家庭がどのように支援を受けられないかについても焦点があてられました。

1. 支援の利用状況
- 47%: 行政窓口の利用をしていない。
- 72%: 過去に地域支援の利用を諦めた経験がある。

2. 支援利用の障壁
- 44%: 希望する支援が地域に存在しない。
- 37%: 手続きに必要な時間を確保できない。

この結果から、支援が必要な親子が物理的・制度的な理由で孤立していることが浮き彫りになりました。特に、経済的困窮度が高い家庭の中でも、支援にアクセスできない人々が多く存在しています。

孤立感と経済的困窮


調査において、経済的に厳しい状況にあるとされる家庭も明らかになりました。特に、収入の見込みがなく食事を満足に取れない家庭が存在する一方で、これらの家庭が支援を受けられない状況が続いているのです。

回答者のうち、経済的困難を抱えている家庭は66%にのぼります。その中で、特に高い困窮度が示された家庭が12世帯あり、その中の多くは現行の支援制度の壁に阻まれています。

SNSを活用した新たな支援の形


フローレンスが提供する『おやこよりそいチャット』は、行政支援の利用が難しいと感じる家庭にとって、利用しやすいサービスです。このサービスは、心理的なハードルを下げる「チャット形式・非対面・匿名性」を兼ね備えています。その結果、サポートを求める親子が情報にアクセスできる可能性が高まっています。実際のアンケート結果では、サービス利用後の58%が「孤独感の緩和」や「社会とのつながりを感じた」と回答しています。

今後の展望


フローレンスは今後も、経済的・情緒的に困難を抱える家庭への支援を拡充し、地域で孤立した親子が支援にたどり着ける体制を整えていくことを目指しています。これを実現することで、誰もが安心して暮らせる社会の実現に向けて努力を続けていきます。

利用者の実態を踏まえた支援の確立は、単に経済的な側面に留まらず、孤独・孤立を防ぎ、親子の健全な育成につながると期待されています。


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会社情報

会社名
認定NPO法人フローレンス
住所
東京都千代田区神田神保町1-14-1KDX神保町ビル3F
電話番号
03-6811-0903

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