被爆・戦後80年次世代へ平和語り継ぐ「Hibakusha Dialogue」開催
2025年8月8日、埼玉県さいたま市浦和区にある「ぱる★てらす」で、被爆者や若者たちが核兵器のない世界をテーマに対話を行うイベント「Hibakusha Dialogue」が実施されます。これは生活協同組合パルシステム埼玉が主催するもので、参加者が平和について考える機会を提供するために企画されています。
イベントの内容
このイベントでは、特に被爆体験を持つ詩人・エッセイストの坂下紀子さんが登場し、彼女の大切な証言を通じて、平和の重要性が語られます。坂下さんは2歳の時に広島で被爆し、その時の記憶はありませんが、母や祖母の苦しみを伝える活動を続けており、彼女の母は悲しみを「ひどいことをした」と悔やみ続けたことが、坂下さんの心に深く残っています。この「命のバトン」を受け継ぎ、彼女は全国各地で被爆の実相を伝えているのです。
また、坂下さんは外務省から「非核特使」に任命され、国際NGOピースボートの「ヒバクシャ地球一周証言の航海」にも参加。12か国14都市で核兵器廃絶を訴える活動を行っています。イベント当日は、彼女とともに古賀沙織さんも参加し、被爆者と次世代をつなぐ対話を促します。
複雑化する社会の中での対話の重要性
「Hibakusha Dialogue」プロジェクトは、核兵器のない世界を目指す若者たちが被爆者の証言を通じてその重要性を学び、考えるための重要な取り組みです。被爆者の中心年齢が86歳を超えている現状では、直接の証言を聞く機会が年々減少しています。このため、次世代に核兵器がもたらす悲劇について深く考え、危機感をもたらすことが求められています。参加者はイベントを通じて、平和の意味を共に考えることができるでしょう。
イベントの詳細
- - 日時: 2025年8月8日(金)13時30分~15時30分
- - 場所: 組合員活動施設「ぱる★てらす」
(埼玉県さいたま市浦和区東仲町10-7、JR浦和駅東口から徒歩3分)
- - 参加費: 無料
- - 定員: 会場25人、オンライン50人
- - 申し込み締切: 2025年7月27日(日)
このイベントは、利用者や地域の人々と共に、平和のためにできることを考え、実行するきっかけとなることでしょう。
講師プロフィール
坂下紀子
詩人・エッセイスト。広島で被爆した経験を持ち、平和教育に尽力しています。著書には「ピースガーデンー継承の庭」や詩集「スマイル」があります。
古賀早織
被爆者の証言活動を続け、法律家を目指した経験も持つ。現在はピースボートでの広報活動に従事しつつ、被爆者との交流を大切にしています。
埼玉のパルシステムも、今後さらに平和のための取り組みを続けていく意志を示しています。平和の意味を共に考えるこの春のイベント、ぜひご参加ください。