モスバーガーが子どもの弱視検査をサポート
株式会社モスフードサービスは、名古屋大学医学部附属病院と株式会社夏目綜合研究所との3者で、未就学児の弱視発見率を向上させるための検査機器の共同研究開発を始めました。この活動は、未就学児の視力検査をより効率的に行うことを目指しており、子育て世帯の大きなニーズに応えるものです。
背景と目的
視覚の発達は、特に生後1ヶ月から1歳6ヶ月で最も著しく、3歳以降は徐々に低下していきます。この時期に適切な視覚刺激を与えることが、正常な視力の発達には欠かせません。しかし、未就学児では視力の異常に早期に気付かないことが多く、保護者もそのメカニズムを理解するのが難しいことが多いのです。
現状、日本では約50人に1人の子どもが弱視であるとされ、治療は発見が早いほど効果が高いと言われています。従来の方法では、視能訓練士によるTAC検査が一般的ですが、視能訓練士の不足が影響して多くの子どもが適切な検査を受けられていないという課題があります。
共同研究の内容
この新たな共同研究では、名古屋大学医学部附属病院、夏目綜合研究所、モスフードサービスの3社がそれぞれの専門分野を活かして、一体的に未就学児の弱視検査機器を開発します。夏目綜合研究所は、瞳孔反応解析技術を駆使し、これまでの紙のボードを用いた検査方法をデジタル化します。開発される検査機器は、タブレットやモニターを用いた形態で、乳幼児にも適した検査精度を実現することを目指しています。
また、モスフードサービスは、7月の『こどもの目の日』を皮切りに、全国のモスバーガー店舗で啓発リーフレットを配布するなど、子どもたちの視力検査に関する情報提供を行う予定です。これにより、親御さんにとっても弱視に関心を持ってもらうきっかけとなることでしょう。
3者の役割分担
- - 名古屋大学医学部附属病院:研究の設計と倫理審査、測定の実施、研究対象者の募集、結果の分析、そして論文作成と学会発表を担当します。
- - 夏目綜合研究所:瞳孔反応の測定システムを構築し、データ処理と分析を行い、視線や反応の解析を担当します。
- - モスフードサービス:店舗を活用した情報発信と資金提供を行うことで、弱視検査が重要であることを広めます。
このような取り組みは、子育て世帯にとって大変重要であり、モスバーガーは「こどモス」プロジェクトの一環として、子どもたちに優しい店舗環境の提供を目指しています。店舗内には優先席や、絵本を自由に利用できるこどモス文庫も設置予定で、より多くのお子さまが楽しんで食事できる場所を提供する計画です。
最後に
モスフードサービスは、これからもおいしさや安全を大切にしつつ、地域社会に貢献する活動を続けていきます。未就学児の視力検査に関する研究を通じて、これからの世代の健康を支える取り組みに尽力していく所存です。共同での研究開発を通じて、より多くの子どもたちが健康な視力を持てるようになることを願っています。