新刊『よむよむかたる』の誕生
著者の朝倉かすみさんが最新作『よむよむかたる』を9月19日に発表します。この作品は、北の街『小樽』を舞台にした魅力的な物語で、特に高齢者の心のつながりや情感を深く掘り下げています。物語は、コロナ禍が収束した後の喫茶店『シトロン』から始まります。「坂の途中で本を読む会」と呼ばれるグループのメンバーは80代、90代の男女で構成され、彼らは課題本を音読しながら互いの思い出を語り合います。家族や教え子とのエピソードが紡がれ、この読書会は感動的な場面が繰り広げられます。
主人公の安田は、かつて小説家を目指していたものの夢を断念し、喫茶店の雇われ店長として生活しています。彼は、読書会の中で過去の思い出や感じた事を少しずつ rediscovery していき、参加者たちとの交流の中で心が揺さぶられていく様子が描かれています。
物語のクライマックスでは、『よむよむかたる』の発足20周年を祝う公開読書会があります。その際に、主人公や読書会のメンバーに大きな変化がもたらされ、それが彼らの人生にどのような影響を与えるのか、非常に楽しみです。
読者へのメッセージ
本作はただの物語ではなく、読書を通じて人とのつながりや人生の深さを再考させるものです。朝倉かすみさんは、人生を語る中で人々が生の姿を持ち寄る幸福な時を大切にしているというメッセージを届けています。この作品を通じて、読者もまた小樽に行きたくなる気持ちを感じ、自身の過去や思い出を振り返る時間を持つことでしょう。
著者プロフィール
朝倉かすみさんは1960年に北海道小樽市で生まれました。彼女は2003年『コマドリさんのこと』で第37回北海道新聞文学賞を受賞し、次第に多くの作品を世に出してきました。特に、09年の『田村はまだか』は第30回吉川英治文学新人賞を受賞し、以後も精力的に執筆活動を続けています。彼女の作品は、人の心に深く触れる内容で多くの読者から支持されています。
書誌情報
新刊『よむよむかたる』、著者は朝倉かすみ、定価は1870円(税込)、株式会社文藝春秋から発行されます。発売日は2024年9月19日、書籍は四六判・仮フランス装で320ページにわたります。ISBNは978-4-16-391897-6と、書誌URLは
こちらです。この秋、心に響く一冊を手に取りたい方にとって、ぜひ注目の作品です。