無人カフェ「セルフカフェ」が月間利用者数6万人突破。その進化の理由とは

無人カフェ「セルフカフェ」が急成長を遂げる理由

無人カフェ「セルフカフェ」がこの数ヶ月間に月間利用者数を６万人超えという驚異的な成長を遂げています。このカフェは、セルフカフェ株式会社が運営し、全国約45店舗以上に広がっています。その急成長の背景には、無人カフェ特有の「登録不要」「会話不要」「時間制限なし」という手軽さと、快適な空間設計があることが分かります。これにより、学生や社会人、主婦（夫）など、さまざまなユーザー層に支持されています。

利用者層の広がり

セルフカフェの利用者領域は、10代後半から50代までと広範囲にわたります。特に最近では、自己投資や集中作業を求めるニーズに応える場として、利用者が増加しているのが特徴です。具体的な利用シーンとしては、学生層が試験勉強や課題作成のために静かな環境を求めて訪れる事例が多く見受けられます。また、社会人においては、営業職やフリーランスが出先での仕事やリラックスを目的にセルフカフェを利用しています。主婦（夫）層にとっても、子供の送り迎えの待機時間に訪れるケースが増えています。

これらのニーズに対して、セルフカフェは「家では集中できない」「カフェは混雑していて利用しにくい」といった声に応え、誰にも気を使わずに時間を自由に使える空間を提供しています。特に子育て中の保護者や留学生の利用が目立ち、国籍や年齢、職業を問わず利用可能な場所として進化しています。

夜の時間帯の利用増加

最近の利用トレンドとして特に注目されるのが、平日夜の利用増加です。2024年における20時以降の入店者数は、前年同月比で約1.7倍に達しています。この増加には、仕事終わりにもうひと頑張りしたい社会人や塾終了後に集中したい学生、就寝前に自分だけの時間を求める若者のニーズが影響しています。このスピード対応を受けて、一部店舗では営業時間の延長や、夜間照明・空調の最適化が検討されています。

多様な利用スタイル

セルフカフェは、単なる勉強のためだけのカフェやコワーキングスペースではなく、利用者それぞれの目的に応じた多様な利用スタイルが存在しています。読書や音楽を楽しみながらリラックスするスペース、オンライン英会話や副業のための仕事場、さらにはオーディションや面接前の準備場所としても使われているのです。このような自由な利用形態は、従来のカフェや図書館にはない特長で、利用者の増加に貢献しています。

心理的な快適さを求めるニーズ

無人で非対面の環境を提供するセルフカフェでは、誰にも干渉されることなく時間を過ごすことができます。この仕組みは、利用者に「気楽さ」、「友人とも同僚とも会わない」という新たな安心感を提供し、特にZ世代やミレニアル世代から高く評価されています。対面のない空間がもたらす心の豊かさは、ブランドの差別化要因でもあります。

インフラ化への挑戦

現在、セルフカフェは名古屋を中心に全国展開を行い、利用者のニーズに応じた各種サービスを導入しています。サブスクプランの展開や、店舗の増席・個室ブースの設置など、利用者の快適性を追求しています。今後も「東京都内での新店舗開設」や「企業紹介のための広告放映」といった取り組みが予定されており、日常生活のインフラとしての地位を確立するために進化を続けることでしょう。

【会社概要】