日本通運とWHILL、電動モビリティの実証実施
最近、NIPPON EXPRESSホールディングスグループの日本通運株式会社とWHILL株式会社、さらに東京大学の二瓶研究室が手を組み、物流倉庫での電動モビリティ「WHILL」を活用した実証実験を行いました。この取り組みは特に、高齢化や労働力不足が進む中で、さまざまな身体的制約を持つ方々も含めた多様な人材が自らの能力を発揮できる職場環境を整備することを目指しています。
背景:進化する物流業界
現代物流業界は、人口の減少と高齢化によって大きな発展の転換期を迎えています。そこで、日本通運は「誰にもやさしい倉庫」プロジェクトを始動し、倉庫で働いている全ての人々にとって利便性の高い環境の構築に努めています。特に、身体的な移動に課題を持つ方々に対しても、仕事を全うできる機会を提供することが求められています。
WHILL社は、その名の通り、「ウィル」を広げることを目指す企業で、近距離移動に特化した電動モビリティの推進に力を入れています。今回の総合的な実証実験では、これらすべてにおいて日本通運と協力し、倉庫内における作業環境の改善を目指した取り組みを行いました。
実証実施の内容
実証は、さまざまな身体的制約を持つ方を対象として行われ、「誰もが自分らしく働ける環境」を実現するための多角的な評価が行われました。以下のような手法を用いて、倉庫での作業における近距離モビリティ導入の効果を確かめました。
1.
模擬倉庫でのピッキング作業評価
環境要因としての通路幅や棚の高さが作業にどのように影響するかを再確認しました。
2.
実際の就労者による評価
就労者に対して支援機器に関する満足度と心理的な影響を測定しました。
3.
ユーザビリティ評価
近距離モビリティの使いやすさを詳細に評価しました。
実証から得られた主な成果
実証の結果、以下のような重要な成果が得られました。
- - 近距離モビリティを活用することで、ピッキング作業の就業可能性が向上。
- - 作業環境として通路幅や棚の高さの整備が極めて重要であることが確認されました。
- - 倉庫内での機器使用時の機能追加の必要性も指摘されました。
- - 参加者に対する心理的側面での良好な傾向も確認されました。
この実証によって、モビリティの導入はただ作業効率を向上させるだけでなく、実際に多様な人材が現場に参加しやすくする環境を提供できるということが示されました。
今後の取り組み
今後、日本通運とWHILLは、この実証で得られた結果をもとに、倉庫現場での安全性や作業性をさらに高めるための新たな作業専用モビリティの開発に取り組むことを発表しました。これにより、身体的制約を感じることなく、自分らしく働ける社会の実現に寄与したいと考えています。既に日本通運社内での活用が決定されており、今後は他の企業にも展開していくプランが進行中です。
このように、両社は持続可能な物流の実現に向けてさらに協力を深め、身体的制約の有無にかかわらず、誰もが活躍できる社会を目指し活動を続けていきます。