広島に新たなタクシーサービスが誕生
2024年8月1日、広島市で新しいタクシーサービス『GO Reserve / GO Crew』が始まります。これは、中国地方で初めての取り組みであり、広島のタクシー業界に革命をもたらすものです。このプロジェクトは、タクシーアプリ『GO』を展開するGO株式会社と、広島でタクシー事業を営む3社(宝塚かもめタクシー、広三自動車、丸三タクシー)が協力して実施します。
乗務員不足の解消に向けた新しい働き方
現在、タクシー業界は乗務員不足に悩まされています。広島のドライバー不足はもちろん、日本全体で同じような問題が広がっているのです。こうした課題に対して、GO株式会社は新たな人材獲得を目指し、各地のタクシー事業者との連携を強化してきました。その一環として、今回の『GO Reserve / GO Crew』が導入されます。
このサービスでは、『GO Reserve』に参加するタクシーがアプリを通して予約されます。この車両に二種免許を持つパートタイムのドライバーである『GO Crew』が乗務します。これにより、キャッシュレスかつ行き先指定済みのスムーズな運行が実現します。
未経験者にも優しい制度
新たに導入される『GO Crew』の特徴は、パートタイムドライバーが1日5時間から柔軟に働ける点です。さらに、タクシーにはドライブレコーダーが全台に装備されており、未経験者も安心して挑戦できる環境が整っています。また、職場のシフトも調整しやすく、忙しい生活を送る人々にとって非常に魅力的な働き方となっています。
この取り組みはすでに全国の8都府県で成功を収めており、100台以上のタクシーが稼働しています。広島では、宝塚かもめタクシーが1台、広三自動車が2台、丸三タクシーが1台の合計4台でサービスをスタートさせます。
タクシー業界の変革を目指す
宝塚かもめタクシーの信原社長は、タクシー業界が大きな変革期を迎えていることを強調しています。新しい制度が導入され、多様な働き方が可能になる今、様々な人材を採用できる機会が広がり、タクシー不足を解決する鍵となるでしょう。広三自動車の辻社長も、顧客からの「タクシーが捕まらない」との声を受け止め、このサービスによって供給力不足が改善されると期待を込めています。
丸三タクシーの厚井社長は、営業コストが高騰する中で中小事業者が採用や教育にかけるリソースが限られているため、GO株式会社のサポートが非常に重要な役割を果たしていると述べています。
今後の展開について
『GO Reserve / GO Crew』の取り組みは、広島に留まらず、札幌や福岡などの他の地域でも拡大する予定です。また、求人サイト『GOジョブ』を通じてタクシー事業者への人材紹介を加速し、日本全体のラストワンマイルの供給力を向上させる取り組みも進行中です。
この新しいタクシーサービスは、地域の交通手段を支えるだけでなく、働き方に新たな選択肢を提供することで、ドライバーや利用者、地域社会全体に利益をもたらすことを目指しています。広島県広島市での新たな試みが、全国的な流れを生むきっかけとなることが期待されます。