第一実業、ウエイブ社株式取得
2023-08-01 15:00:17
第一実業、ウエイブエンジニアリング株式取得で次世代型エンジニアリング商社へ進化
第一実業、ウエイブエンジニアリング株式取得で次世代型エンジニアリング商社へ進化
総合機械商社の第一実業株式会社が、プラント設計・コンサルティングを専門とするウエイブエンジニアリング株式会社の株式を取得し、グループ会社として迎え入れることを発表しました。この買収によって、第一実業は次世代型エンジニアリング商社への進化を加速させ、カーボンニュートラル市場への進出も目指しています。
買収の背景と狙い
第一実業は、国内外の産業用機械分野でグローバルに事業展開する企業です。今回の買収は、同社の事業拡大戦略の一環として行われました。ウエイブエンジニアリングは、プラント設計の初期段階であるFS(Feasibility Study)やFEED(Front End Engineering Design)業務に強みを持ち、Aspen Technology社のソフトウェアを用いたシミュレーション技術にも精通しています。
第一実業は、ウエイブエンジニアリングの高度なシミュレーション技術と、自社のプラントエンジニアリング技術を融合させることで、FSからFEED、EPC(設計・調達・建設)までを網羅するワンストップサービスを提供可能になります。これにより、エンジニアリング機能を大幅に強化し、競争力の向上を図ります。
相乗効果と今後の展望
第一実業は、ウエイブエンジニアリングと既存のグループ会社、第一エンジニアリング株式会社(環境関連プラントの設計・建設)や出資先のつばめBHB株式会社との連携も強化します。特に、水素やアンモニアといった次世代エネルギー分野において、ブルーアンモニアやグリーンアンモニアの製造プロセスの検討やプラント設計などに共同で取り組むことで、地球環境問題への貢献を目指します。
今回の買収効果はプラント・エネルギー業界にとどまりません。自動車、ヘルスケア、航空・インフラなど、第一実業の他事業への展開も視野に入れています。
第一実業は、ウエイブエンジニアリングとのシナジー効果によって新たなビジネス創出を期待し、カーボンニュートラル市場を開拓することで、グループ全体の成長と企業価値向上を目指しています。
ウエイブエンジニアリングの概要
ウエイブエンジニアリングは、石油化学プラントや肥料プラントなど、幅広いプラント向けの機器設計、製作、コンサルティングを手がける企業です。1991年の設立以来、高い技術力と専門性を培ってきました。従業員数は13名と規模は小さいながらも、その技術力は高く評価されており、第一実業にとって貴重な存在となります。
今後の業績への影響
ウエイブエンジニアリングの業績は、2024年3月期第2四半期から第一実業の連結業績に反映されますが、2024年3月期の業績予想への影響は軽微であると発表されています。
まとめ
第一実業によるウエイブエンジニアリングの買収は、両社にとって大きな転換期となるでしょう。技術力と事業領域の融合によって、次世代のエンジニアリング商社として成長を遂げるか、今後の展開が注目されます。
会社情報
- 会社名
-
第一実業株式会社
- 住所
- 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地御茶ノ水ソラシティ17階
- 電話番号
-
03-6370-8691