東京でのSAF活用促進事業に選ばれた阪急阪神エクスプレスの挑戦

阪急阪神エクスプレスがSAFを活用した航空貨物輸送を推進

東京都が進める「企業のScope3対応に向けた航空貨物輸送でのSAF活用促進事業」において、阪急阪神エクスプレスが選定されました。この事業は、都内に登記がある企業のCO2排出量削減をサポートすることを目的としています。

SAFとは何か？

SAF（Sustainable Aviation Fuel）は、持続可能な航空燃料のことを指します。廃食油やサトウキビなどのバイオマス、都市ごみや廃プラスチックなどを原料として生産されます。このような燃料は、従来の航空燃料と比べて環境への影響が少なく、航空業界の脱炭素化に貢献するものとされています。

取り組みの背景

企業活動においては、温室効果ガスの排出が大きな課題となっています。具体的には、企業が直接排出する「Scope1」、電気使用に伴う「Scope2」に加えて、自社製品のサプライチェーンでの排出（「Scope3」）も考慮する必要があります。特に航空輸送はCO2排出量が多く、脱炭素に向けた対策が急がれています。

こうした背景を踏まえ、東京都は2024年からSAFを利用した航空貨物輸送を行う企業を対象に、助成事業を始めることになりました。この取り組みを通じて、企業がSAFを利用する際の追加費用を軽減し、環境への負荷を減らすことが期待されています。

阪急阪神エクスプレスの選定理由

阪急阪神エクスプレスは、2025年度の本事業に申請し、見事選ばれました。選定されたことにより、2025年7月から2026年3月までの期間中に、SAFを利用した航空貨物輸送を行う際に「CO2削減証書」を発行し、追加費用を助成します。

この取り組みは、企業が持続的に成長するために重要な基盤であるESG（環境・社会・企業統治）への強い意志を表しています。阪急阪神エクスプレスは、「『安心・快適』、そして『夢・感動』をお届けすることで、お客様の喜びを実現し、社会に貢献する」というグループの経営理念を掲げています。