「イノミ」特別公演レポート
2025-03-31 12:32:10

アイヌ文化を五感で楽しむ「イノミ」特別公演のレポート

伝統芸能「イノミ」が多くの観客を魅了した公演



2025年3月5日、東京・恵比寿のザ・ガーデンホールで、アイヌ文化を体験できる特別公演「イノミ」が開催されました。この公演は、公益財団法人アイヌ民族文化財団が運営するウポポイによるもので、アイヌ民族の世界観を伝える舞台芸術として注目を集めています。昼夜2回の公演には、総勢1,000名を超える来場者が訪れました。

開催される背景



アイヌ文化を広めるウポポイの取り組みは、北海道の白老町に拠点を置き、民族共生をテーマにした場を提供しています。「イノミ」はこのウポポイが自ら創作した舞台で、熊の霊を送り出す儀式「イヨマンテ」を題材にしています。公演では、参加者が視覚や聴覚、触覚を通じてアイヌの伝統を享受できるよう工夫がなされており、特にアイヌ語による表現が特徴的です。

公演の様子



井の中のアイヌ語特別講演では、アイヌ文化の研究者である中川裕先生が登壇。社会と自然、神と人間がどのように結びついているのかを解説し、アイヌ語の物語「カムイユカㇻ」についても語りました。ここでは、アイヌの人々が自然や神々とどのように関わり、感謝を捧げているのかが明らかにされます。

また、女優の山田杏奈さんも参加し、アイヌ文化についての対談が行われ、参加者の興味を引きました。中川先生がクイズ形式で鳴き声の表現を行う場面では、会場内が盛り上がり、多世代が一緒に楽しめる雰囲気が醸成されていました。

体験型コンテンツの充実



公演後、来場者はアイヌ文化をより深く知るための体験型ブースに訪れました。ホール内のホワイエでは、アイヌの文様を施した衣服を着用したスタッフが「イランカラㇷ゚テ」と挨拶し、来場者を歓迎。各ブースでは、アイヌ語の発音や文化についての説明が行われ、訪れた人々は実際に手で触れることができる工芸品にも興味を示していました。

特に、多彩な展示物が並んだ「アイヌ文化展示」では、伝統的な衣服や道具が数多く用意され、来場者はその質感に驚きを隠せない様子でした。

来場者の声



「たった3時間ほどの体験でしたが、アイヌ文化について重要な要素を学びました。ぜひウポポイを訪れて、さらに深い理解を得たいと思います」と、来場者からも興味深い声が多く聞かれました。シーズンが過ぎると、東京からもアクセスが良い北海道への旅を計画したいという方も多いようです。

未来の予定



また、2025年には大阪で開かれるEXPO2025でアイヌ文化のイベントも予定されています。アイヌ民族の伝統舞踊や工芸品の展示が行われ、さらに多くの人にアイヌ文化を知ってもらう機会が提供される予定です。

この公演「イノミ」を通じて、アイヌ文化の魅力が多くの人々に伝わったことは確かで、今後もその輪が広がっていくことを期待します。


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会社情報

会社名
公益財団法人アイヌ民族文化財団
住所
北海道札幌市中央区北一条西7丁目プレスト1・7 5階
電話番号
011-271-4171

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