岐阜県飛騨市で進む登山道整備プロジェクト
岐阜県飛騨市では、北アルプスに位置する山々の登山道が老朽化している現状を踏まえ、安全に自然を楽しむための取り組みが始まっています。市長の都竹淳也氏を中心に、「山之村地区[北ノ俣岳・天蓋山・深洞湿原]登山道整備プロジェクト」が新たに設立され、全国からのふるさと納税を活用して、登山道や木道の補修・整備を進め、自然環境を守る保全活動を行っています。このプロジェクトは、訪れる人々にとって「また来たくなる場所」を提供するための挑戦です。
豊かな自然環境を誇る飛騨市
飛騨市神岡町山之村地区には、北ノ俣岳、天蓋山、深洞湿原の3つの個性豊かな自然フィールドがあります。北ノ俣岳は標高2,401mの雄大な山であり、天蓋山は「北アルプスの展望台」として親しまれています。さらには、深洞湿原には美しい針葉樹林や原生林が広がっており、四季折々にさまざまな景色を楽しむことができます。
これらの自然は、年間約2,000人の訪問者を迎え、観光資源としても大きな役割を果たしています。
登山道の老朽化とその影響
しかし、これらの美しい自然環境を守るための登山道や木道は、長年の利用と自然の影響を受けて老朽化が進んでいます。特に、崩れかけた道や洗掘が進むことにより、安全な利用が険しくなっています。放置状態が続けば、貴重な湿原や森林環境が失われる可能性が高まるため、早急な対策が求められています。
地域と一体となった保全活動
飛騨市は、行政だけではなく地域住民も含めた力を結集し、資金と人手を確保することが必要不可欠と認識しています。そこで、ふるさと納税を通じて、登山道や木道の補修に必要な資金を集めるだけでなく、地域住民と登山愛好家が協力して参加する「保全イベント」も企画しています。
市では、「日本一ふるさと納税して良かった」と思っていただける自治体を目指しており、寄附者の意向を重視し、透明性の高い報告を行うことを約束しています。寄附金の利用方法も明確で、地域振興や環境保全など実際に目に見える形で地域に還元されます。
登山ファンへの呼びかけ
この登山道整備プロジェクトは、ただの維持管理に留まらず、登山者や地域住民にも参加してもらうことを目指しています。寄附を通じて共感を持っていただくことで、自然保護活動への参加が促進され、飛騨市への愛着も育む良い循環が生まれると考えています。
担当者からのメッセージ
神岡振興事務所地域振興課の麻生貴秀課長は、地域の活動団体と共に持続可能な登山道の管理体制を築く意義を強調し、安全で魅力ある登山環境を提供することで、自然を次世代へとつなげていくことの重要性を訴えています。
「また来たい」と思える登山道を共に作り上げましょう。山を愛する皆さんの力強いご支援をお待ちしています!