狂牛病抑制の新発見
2025-07-10 12:41:15

狂牛病抑制に向けた新たな一歩:福岡大学研究チームの発見

福岡大学の重要な発見



福岡大学薬学部の免疫・分子治療学研究室を率いる石橋大輔教授は、狂牛病(BSE)およびヒトにおけるクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する重要な研究成果を発表しました。この研究チームは、大阪公立大学、長崎大学、東京大学、宮崎大学と協力し、体内酵素であるオリゴアデニル酸合成酵素(Oas1a)が、病原体であるプリオンの感染に対して抑制効果を持つことを明らかにしました。

なぜこの研究が重要なのか?



ウシからヒトへのプリオン病の感染が広がったことで、世界中で多くの被害が出ました。この問題は収束しつつありますが、北米では野生のシカにおけるプリオン病の広がりが新たな懸念材料となっています。さらに、ヒトにおけるクロイツフェルト・ヤコブ病は極めてまれな疾病で、年間約100万人に1人が発症しますが、発症から急速に病状が悪化し、1年以内に死に至ることもあります。現在、この病気には有効な治療法が存在しないため、今回の研究成果は極めて有意義です。

研究の内容と成果



これまで、プリオンに対する生体の免疫機構はほとんど働かないと考えられてきましたが、オリゴアデニル酸合成酵素の研究によって、その枠組みが覆される可能性があります。この酵素が持つ感染抑制効果は、今後のクロイツフェルト・ヤコブ病治療法の開発に寄与するかもしれません。

石橋教授は、今回の研究が「指定難病の治療法開発への足掛かりとなることを期待している」と述べています。この研究成果は、2025年5月23日、英国の医科学誌『Brain』に掲載される予定で、さらに7月には科学技術の最新情報サイト『サイエンスポータル』でも紹介されることが決まっているため、今後も注目を集めるでしょう。

まとめ



福岡大学の研究チームが示したこの重要な成果は、狂牛病やヒトのプリオン病に対する新たな治療法開発の可能性を示しています。この知見は、病気に苦しむ多くの人々にとって希望となることでしょう。今後の研究の進展に期待が寄せられます。


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