通販消費者行動分析レポート
2013-12-13 15:00:09
エルテックス通信販売調査レポート:消費者のオムニチャネル行動を分析
エルテックス通信販売調査レポート:消費者のオムニチャネル行動を分析
株式会社エルテックスが2013年12月に実施した「通信販売に関する消費者調査」の結果を基に、日本の通信販売市場における消費者の行動特性を分析したレポートを紹介します。
調査概要
本調査は、infoQby GMOの調査パネルを利用した全国規模のインターネット調査で、800サンプルから構成されます。調査期間は2013年12月3日から4日です。
主要調査結果
1. 利用チャネルと性別・年代
ネット通販をあまり利用しない消費者のチャネル利用には、性別による顕著な違いが見られました。男性ではテレビ通販番組、女性では通信販売カタログが最も利用されていることが分かりました。特に男性20代ではテレビ通販番組の利用率が37.5%と最も高く、30代でも31.3%と高い数値を示しました。一方、女性では40代で通信販売カタログの利用率が35%、30代と50代でも30%を超える結果となりました。
2. 各チャネルの利用理由
マスメディア(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)通販では「思わず買いたくなる内容だったから」という理由が圧倒的でした。特にテレビ通販では43.9%がそう回答しています。一方、ネット通販やカタログ通販では「時間を気にしないで買い物ができる」という利便性が重視されていることが分かりました。ネット通販の大規模モールでは、この項目の回答率は19.9%にとどまり、マスメディア通販と比較して大きな差が見られました。この差は、チャネル特性、消費者行動、広告手法の違い、そして各チャネルの歴史的背景が反映されていると考えられます。
3. 各チャネルへの不満・不安
調査対象者の33~44%は、通販チャネルに対して不満や不安を感じていませんでした。しかし、ネット以外のチャネルでは「他の商品との比較検討が難しい」点が大きな不満として挙げられています。次いで「商品の情報(説明、画像、映像など)が不十分」という意見も多くありました。特にラジオ通販では、商品の比較検討に関する不満がネット通販の約3倍にも上りました。テレビ通販では「商品の情報が不十分」という不満は11.1%と、他のチャネルに比べて低く、情報提供の充実度が伺えます。
4. オムニチャネル行動
オムニチャネル行動を分析した結果、ネット通販利用者は、購入前後の行動がネット上に集中する傾向が強いことが分かりました。一方、テレビや新聞の通販チャネル利用者は、購入前後で様々なチャネルに接触しており、オムニチャネル行動が活発であることが示唆されました。特にテレビ通販では、購入前にメーカーサイトや比較サイトを調べる消費者が多く、購入後も様々なチャネルを活用していることが明らかになりました。対照的に、カタログ通販利用者は、購入前後の行動がカタログに限定される傾向が強く、カタログ内で完結する買い物が多いことが分かりました。
まとめ
本調査は、通信販売市場における消費者のチャネル選択、利用理由、満足度、オムニチャネル行動の現状を明らかにしました。各チャネルの特性を理解し、消費者のニーズに応じたサービス提供を行うことが、企業の成功に不可欠であることを示唆しています。エルテックスは、この調査結果を基に、顧客である通販企業へのソリューションサービスの改善・強化に努めてまいります。
会社情報
- 会社名
-
株式会社エルテックス
- 住所
- 神奈川県横浜市保土ケ谷区 神戸町134番地横浜ビジネスパーク イーストタワー 14階
- 電話番号
-
045-332-6655