シドニー新賃貸住宅
2025-12-02 10:17:56

住友林業、環境に配慮した木造9階建て賃貸住宅をシドニーに開発

環境に優しい木造住居の新たな取り組み



住友林業株式会社の完全子会社であるSumitomo Forestry Australia Pty Ltd(通称SFAU社)は、オーストラリアにおいて新たな賃貸用集合住宅の開発に乗り出します。このプロジェクトは、シドニー近郊のWolli Creekに位置し、217戸を有する9階建てのCo-Living型住宅を目指しています。全室スタジオタイプのこの住宅は、主に若年層や駐在員を対象としており、2027年10月からの賃貸開始を予定しています。

環境に対する配慮



このプロジェクトの最大の特徴は、環境負荷を軽減するために、2階から9階部分にマスティンバーを使用することです。マスティンバーは、木材を組み合わせて成形したエンジニアードウッドで、従来の鉄筋コンクリート(RC)の構造と比較し、建設時のCO2排出量を大幅に削減することができます。具体的には、約30%の削減を目指しています。また、約1,800立方メートルの木材を使用することで、約1,500トンのCO2を固定化する効果も期待されています。

生活に便利な立地



新しい賃貸用集合住宅は、シドニーCBDから南西に約8kmの場所にあり、Wolli Creek駅に直接接続しています。電車を利用すれば、シドニー空港へはたった2分、CBDには11分でアクセス可能です。周辺の交通手段が充実しているため、利便性が高い点も大きな魅力です。

Wolli Creekは、若年層の人口が多く、特に20〜34歳の層が約60%を占めており、単身者が多い地域です。このため、全室スタジオタイプで提供される本物件は、専門職や学生など、主に単身者を対象にしています。それぞれの住戸にはキッチンとバスルームが完備され、フィットネスジムやコワーキングスペース、ルーフトップテラスなどの充実したアメニティが備わる予定です。

社会的背景とニーズ



オーストラリアは最近、人口増加やインフレの影響で深刻な住宅不足に直面しています。特に、シドニーでは土地価格や建設コストの高騰が進んでおり、若者たちにとって住宅の確保が難しくなっています。そこで、Co-Living型賃貸住宅は新たな選択肢として注目されており、家具付きの小規模個室と共用スペースを併せ持つ利便性の高い住環境を提供します。

住友林業としては、Cedar Pacific社との提携を通じて、こうした新しい住宅形態に進出し、BTR(Build to Rent)事業にも参入しました。今後は、このような環境負荷の少ない木造集合住宅を更に開発し、オーストラリアの住宅市場に貢献していく方針です。

まとめ



Wolli Creekプロジェクトは、木造建築における新たな試みとして、環境への配慮や地域住民のニーズに応える姿勢を明確に示しています。住友林業グループは、木材を中心にした事業を展開し、2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」に基づいて、森林のCO2吸収量を増やし、社会全体の脱炭素化に寄与することを目指しています。これにより、日本国内外でのマスティンバー建設の普及を進めていくことでしょう。

このような環境配慮のある新たな賃貸住宅の開発は、住みやすい地域づくりを促進し、持続可能な未来を見据えた住宅市場を築く一助となるでしょう。

会社情報

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住友林業
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