厳しい冬の中山間地域を支える「レポサク」の取り組み

北海道標津町に本社を構えるエゾウィン株式会社が提供する動態管理DXプラットフォーム「レポサク」が、冬期の除雪業務において重要な役割を果たしています。特に、中山間地域において、通信環境が不安定な場所でも確実な作業記録を残すこのソリューションは、除雪業務の効率化と管理体制の強化に向けた実証が成功し、有意義な成果を上げています。

除雪業務が抱える複雑な課題

冬季における除雪業務は、住民の生活を守るために必要不可欠なものです。しかし、現場のオペレーターと自治体双方が多くの課題を抱えています。

現場のオペレーターが直面する困難

- 日報作成の負担: 除雪業務後に経路や作業時間を手書きで記録することは、オペレーターにとって大変なストレスとなります。
- 担い手不足の問題: 除雪業務を支えるオペレーターの高齢化が進み、若手の確保が難しくなっています。この状況は地域のインフラ維持に深刻な影響を及ぼす要因となっています。

自治体の直面する課題

- 補助金申請の難しさ: 「雪寒指定道路」などでの作業報告には正確な証拠が必要ですが、手作業の集計では不正確さが生じ、補助金申請に必要な実データが不足する傾向があります。
- 住民への説明責任: 除雪業務に対する住民からの問い合わせにおいて、具体的なデータがないために十分な説明ができない事例が見受けられます。

「レポサク」が変える除雪業務の未来

エゾウィンの「除雪DXソリューション」は、これらの課題に対処するために、確実な事実データの記録と活用を実現します。このソリューションには、以下の三つの技術的特長が備わっています。

1. 高精度な位置記録: GPSロガーにより、誤差わずか12cmで位置を特定し、複雑な地形でも正確な走行ルートが記録されます。
2. 高頻度なデータ取得: 位置情報を1秒単位で記録することにより、停車や作業中の動きも把握可能となります。
3. オフライン対応: 通信が不安定な場所でも最大24時間分のデータを保存し、通信圏内に戻ると自動で送信されるため、作業記録を漏れなく残せます。

これらの技術により、作業の正確性と効率性が確保され、現場と自治体の課題解決に貢献します。