東京都立大学、博士後期課程学生支援プロジェクト『みやこMIRAI』を始動

東京都立大学、研究者支援の新プロジェクト発表

東京都立大学は、2025年度から新たな支援プロジェクト『みやこMIRAI（Motivating Integrated young Researchers towards Adaptive intelligence Initiative）』を開始することを発表しました。このプロジェクトは、博士後期課程に在籍する学生に対し、経済的な支援を大幅に拡充し、彼らが研究に専念できるような環境を提供することを目的としています。

経済的支援の内容

この新しい取り組みでは、一定の資格を満たすすべての博士後期課程学生に対し、年額240万円の生活費相当額が支給されます。さらに、授業料の免除や研究費の支給も行われ、研究者としての成長を支援する体制が整えられます。特に、優れた研究業績を上げた学生には、授業料免除に加えて特別な経済的支援が提供されるため、同世代の社会人と同水準の生活が保証されるのです。

具体的な支援内容は以下の通りです：

- 研究奨励費：年額240万円（月額20万円）
- 授業料免除：年額52万800円
- 研究費：年額30万円（上限）
- メンターによるキャリア支援、研究インターンシップの実施

このような充実した支援内容により、学生は経済的な不安を軽減し、研究活動に集中することが可能となります。

学長の思い

東京都立大学の学長、大橋隆哉氏は、近年の博士後期課程への進学者数の減少傾向に懸念を示しています。学生が抱える経済的負担や就職への不安を解消し、日本の研究力を向上させるため、同プロジェクトが必要であると強調しました。学長は、「この支援が、意欲ある学生たちが自由に学び、研究力だけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップを育む場となることを期待しています」と語っており、このプロジェクトが次世代の研究者育成に寄与することを目指しています。

未来を見据えた取り組み

『みやこMIRAI』は、東京都立大学が進める「2050東京戦略」の一環として位置づけられています。戦略の目標は、世界水準の教育と研究を通じて、東京そして日本の持続的な発展に寄与することです。また、若手研究者の人材育成を主な柱としているこのプロジェクトは、東京における教育と研究の有効性を高め、経済成長にも寄与すると期待されています。

この新しい試みが、東京都立大学の学生たちに明るい未来をもたらすことを願ってやみません。学生たちは、この支援を受けて、研究に専心し、社会に貢献できる人材へと成長していくことが求められます。