キリンホールディングス、AI面接官を導入
キリンホールディングス株式会社は、株式会社VARIETASが提供する対話型AI面接官を新卒採用プロセスに本格的に取り入れることを決定しました。この導入は、2024年10月に実施されたトライアル導入の結果を基に後押しされています。
導入の背景
多様性の重視
キリングループは「キリングループ・ビジョン2027」のもとで、酒類や飲料事業の強化に加え、ヘルスサイエンスの成長にも注力しています。そのため、様々な視点や経験を取り入れた新しい価値創造が重要だと考えています。特に「多様性」は、キリンが目指すビジョンにおいて欠かせない要素です。
このため、企業としての多様性を活かして公平な人財の採用ができる仕組みを構築しています。AI面接官の導入により、従来の評価方法では見逃してしまうかもしれない優秀な人材を発掘する体制を整えます。
AI面接官の可能性
現代の急変する社会やビジネス環境では、多様な視点をもった人たちが新たな価値を創出する大きな力となります。AI面接官は、経済産業省が定義する「社会人基礎力」を基にした評価方法を採用し、学歴や経歴による判断のみならず、候補者の潜在能力を可視化できる能力があります。
また、AIを利用することによって、応募者一人ひとりのスキルを公平に測定し、最終的な面接や研修プログラムにより多くの時間を割くことができるようになります。こうした新しい取り組みは、キリンが目指す「誰もが挑戦できる環境」づくりにも貢献します。
トライアル導入の成果
本格導入の前に行われたトライアルでは、AI面接官が候補者を評価し、その結果をキリンの人事部が確認しました。人事部の評価とAI面接官の評価には、特に高い相関関係が見られ、候補者の能力を正確に測るツールとしての信頼性が伺えました。
トライアル期間中、各候補者の「人事部による評価」と「AI面接官による評価」には、総合得点および能力得点に関して0.8以上の相関が確認されました。これによりAI面接官が、選考基準に基づいた公平な評価を行えることが実証されました。
AI面接官の大きな特徴
- - 自動化された面接フロー: 書類の読解から一次面接までをAIが実施し、企業の評価基準に基づいた客観的な評価を提供します。
- - 多角的な才能の分析: AI面接官は、社会人基礎力を基準にして候補者を総合的に評価し、潜在能力を引き出します。
- - データドリブンな採用の実現: 候補者の評価を数値化し、分析することで戦略的な意思決定をサポートします。
- - 迅速な導入: 大手企業に特化したデザインで、すぐにでも導入できる安心感があります。
結論
キリンホールディングスは、AI面接官の導入を通じて「熱意・誠意・多様性」を実現し、従業員一人ひとりが自分の力を発揮できる環境づくりに挑戦しています。AIを活用して多様な人財を発見し、育成することで、これからのビジネスシーンで幅広い価値を創出していくでしょう。今後の展開に注目です。
【参考リンク】
AI面接官サービスサイト:
VARIETAS