「ART & BUSINESS AWARD 2025」開催レポート
2025年12月9日、経済産業省が主催し、Forbes JAPANが協力する形で、初となる「ART & BUSINESS AWARD 2025」授賞式が開催されました。このアワードは、企業とアート・アーティストの共創によって新たな経済価値を生み出す努力を表彰するもので、150件以上ものエントリーが寄せられました。
企業とアートの共創の意義
「ART & BUSINESS AWARD 2025」は、アートを起点に企業課題を解決し、経済的価値の創出を目指す企業を称賛するために設立されました。このアワードは、企業とアート・アーティストとの共創を通じて生まれた価値のモデルケースを示すことを目的としています。
授賞式は、経済産業大臣政務官である小森卓郎氏の挨拶から始まりました氏は、アートが企業活動や地域づくりにどのような可能性をもたらすかともに、150件以上の応募が集まったことを「企業とアートの接点が明らかになった証」と強調しました。精神的な共創データベース「ART & BUSINESS PLAYERS FILE」が紹介され、アートとビジネスの新たな連携が期待されることが述べられました。
授賞式の様子
その後、各受賞企業代表者がトロフィーを受け取り、取り組みの背景や狙いを紹介しました。受賞企業は多様なアート関連のプロジェクトを通じて経済的価値を創造しており、いくつかのコメントをご紹介します。
- - カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の増田宗禄氏は、「アートのある生活」を掲げ、アート市場の可能性を広げる取り組みを進めていることを報告。特に、企業・地域とのパートナーシップの重要性を強調しました。
- - 太宰府天満宮の西高辻信宏宮司は、1100年以上の歴史を持つ神社で現代アートとの共創を進め、地域活性化に寄与したことを報告。
- - エイベックス・クリエイター・エージェンシーの加藤信介氏は、アーティストと社会を繋ぐ新しい接点の創造を目指す意欲を示しました。
- - ヘラルボニーの松田崇弥氏は、障害のある作家の作品を評価し、社会に新しい価値を提供する使命を強調しました。
- - ジンズホールディングスの田中仁氏は、地域に新たな人流を生み出す取り組みの成果を語り、さらなる成長を目指す意欲を示しました。
評価と今後の期待
授賞式では、審査員からも講評がありました。大林剛郎氏は、受賞企業に「ユニークさ」と「インパクト」を求め、今後の成長を期待しました。寺瀬由紀氏は、日本のアートの国際的な評価と、国内のビジネス文脈におけるアートの価値発信の重要性を強調しました。永田暁彦氏は、アートとビジネスの共通点を探り、受賞企業の挑戦にエールを送っていました。
全体を通じて、企業、アーティスト、行政がアートの可能性に対する見解を語り合い、共創の広がりを感じさせる素晴らしい授賞式に仕上がりました。これを契機に、企業活動や地域づくりにおけるアートの役割がさらに認識されることが期待されます。
「ART & BUSINESS AWARD 2025」は、企業とアート・アーティストとの架け橋として、今後もその活動が注目されることでしょう。