武蔵野大学アントレプレナーシップ学部と株式会社Swapの新たな教育ツール "OFFHACK"
東京都西東京市に位置する武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(以下、EMC)では、株式会社Swap(本社:神奈川県横浜市)との協力により、アントレプレナーシップ教育を革新するためのAIツール"OFFHACK"を導入しています。この取り組みは、2025年3月から新入生の生活する教育寮にて実施される予定で、学生たちのコミュニケーション向上およびメンタルサポートを目的としたものです。
OFFHACKの導入背景
EMCでは新入生が寮生活を送りながら、チームワークやコミュニケーション力を養うことを重視しています。しかし、新しい環境に馴染むのが難しい学生も少なからずいるため、Swap社が提供する"OFFHACK"を利用して、学生の感情や思考の変化を把握し、早期のサポートを行うことにしました。
"OFFHACK"がもたらす感情スコアの可視化
このAIツールは既存の音声録音機能に加え、学生の感情状態を数値化する「感情スコア」機能を実装しました。これにより、学生たちは自分のモチベーションやメンタルの状態を客観的に把握できるようになっています。特に、EMCの1年生を対象に10月に行われた「TOMOSHIBI Pitch」のプレゼンに際して、この機能が役立ったという声も挙がっています。
学生の声と教員のサポート
EMCの学部長である伊藤羊一氏は、この導入によって学生が自らの状況を理解しやすくなり、教師が適切なタイミングでサポートを行えることが大きな利点であるとコメントしています。この新しいアプローチにより、教員陣は学生一人ひとりをより深く理解し、必要なアドバイスができるようになります。
協力の意義
Swap社の藤沢勇輔CEOも、OFFHACKが学生の感情の変化をAIが分析し、教師や寮長が的確な言葉でサポートできる仕組みを持つことが重要だと述べています。今回の感情スコア機能の導入により、教員と学生のコミュニケーションがより活発になることが期待されます。
今後の展望
2025年7月には、EMCとSwap社の間でアントレプレナーシップ教育に関する正式な協定が締結される予定となっています。この協定では、OFFHACKを活用して新入生の感情や思考の変化を把握することや、コミュニケーションの活性化を図ることなどが掲げられています。
この取り組みは、学生たちのアントレプレナーシップを育成するための新たなステップであり、未来を見据えた教育の在り方を探る重要な実証実験となることでしょう。今後も、学生個々の感情や成長に寄り添った形で、アントレプレナーシップ教育の深化が期待されています。
アントレプレナーシップへの期待
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部は、2021年から始まった日本初のアントレプレナーシップ教育の場として、「世界の幸せをカタチにする」という理念のもと、創造力を持った人材を育成しています。学生たちは失敗を恐れず、新しい価値の創造に挑んでおり、OFFHACKの導入はその成長を支える一助となります。このような革新的な教育支援の形が、今後の大学教育においても広がっていくことを期待しましょう。